2006-01-01から1年間の記事一覧

記録と出版

ブログは出版になりうるだろうかと考えている。出版というと、日本では「出版」という日本語が本、雑誌、新聞というメディアに深く根ざしているので、インターネット上の個人による発信を「出版」と結びつけては考えにくいところがある。出版という日本語で…

タグとはリンクのラベルである:美崎薫氏のリンク論とClay Shirkyのタグ論

現実世界での対象の名前に相当するインターネット上のWeb世界での対象の名前はURLである。URL間のつながりがリンクである。リンクの整理を専門家の分類(Taxonomy)にまかせるか、不特定多数の素人の分類(Folksonomy)にまかせるか、をめぐる米国で活発な議論の…

LibraryThingに関する追記

LibraryThingに関して、私より一足早く、『sushi-kuinee(Su-sanのライブラリー』の鈴木重夫さん(どこかのライブラリアンらしい)が詳しい紹介をしていた。Monday, December 11, 2006 「LibraryThing--自分の本を通して人とつながり、図書館とつながる」 htt…

写真の穴、写真の眼

毎朝、藻岩山を何枚も撮る。 見える時も、雪に煙って見えない時も。 道も何枚も撮る。 撮った写真に自分の眼が映っている。その時の心が映っている。そう感じている。もちろん、あくまでプライベートな記録だ。でも、後で見直したとき、その穴のような眼の奥…

大学はつまらない?

「大学がつまらない」とこぼす学生がいた。氷山の一角だ。 「大学がつまらない」の一言に隠れている、もっと具体的な問題をはっきりさせて、(A)本気でそう思うなら、とっととつまらなくない場所を探して、見つけて、そちらに行くか、それができないなら、(B)…

Ontology and Taxonomy/System/Folksonomy

イタリアとスイスの大学でコミュニケーション科学を専攻するMarco Fare君が、「えっ」というタイトルの記事を書いていた。 Paper: a taxonomy for tagging system http://www.fridaynet.ch/index.php/2006/12/17/paper-a-taxonomy-for-tagging-system/彼は、…

どちらが補助か?タクソノミーかフォークソノミーか

Formtek社のDick Weisinger氏がフォークソノミーの利点とタグクラウドの弱点について分かりやすい説明をしていた。December 13, 2006 Metadata: Folksonomy and the Art of Tagging in the Enterprise http://www.formtek.com/blog/?p=157 The folksonomy ap…

家族的時間

「時間」というタグの検索でひっかかった家族的時間を記録する試み。FamilyLog? Diego Goldberg :: The Arrow of Time http://zonezero.com/magazine/essays/diegotime/time.html#top Los 3 http://fotos.fliarubinstein.com.ar/ Time http://rajnair.com/ti…

私のウェブ図書館:LibraryThing

米国版BooklogのLibraryThingを試してみた。 「オンラインで本をカタログしよう(Catalog your books online)」がモットーである。LibraryThing http://www.librarything.com/大好きな一冊Derek Jarman's Gardenだけ、「カタログ」してみた。こんなインターフ…

路上スケーティング

アイスバーンというより、ほとんどスケートリンク状態の道。私は、この上をアスファルトの上と同じような身のこなしで歩くことができる、わけがない!何度ものけぞった。風太郎でさえ、四輪のスパイク(爪)をしっかりときかせているはずなのに、何度か脚を…

なぜか外灯が

今朝は藻岩山は見えなかった。なぜか藻岩神社そばの一本の電柱の外灯だけが灯っていた。 電線が繋いでいる生活の細部へ想像力が伸びる。 綿毛が眼に暖かくこそばゆい。

フォークソノミー論争メモ1

自分で撮った写真にどんな名前をつけるか、それをブログに載せるさいにどんな解説を書くか、は同一のデータに主観的にタグをつける行為であり、それはここまで膨大に膨れ上がり、かつ増殖し続けるインターネット上の情報をいかに検索しやすく分類するのがよ…

氷原とザラザラした大地

立派な薪ストーブにつながっているにちがいない素敵な煙突。手の届かない理想か。 完全にアイスバーン状態。摩擦係数はかなり小さい。一定の速度でスムースに歩こうとすると体重移動がやたら難しい。(「論理哲学論考」的世界) 枯れて乾いた植物たちが青空…

elmikaminoの本棚:BOOKLOG(ブクログ)

ブクログ(BOOKLOG)というWEB本棚サービスがあることを今まで知らなかった。 http://booklog.jp/アマゾンのウェブサービス(API)を利用した典型的なweb 2.0的サービス、「アマゾン群島」の一つである(梅田望夫著『ウェブ進化論』pp.112-134参照)。 2004年9…

時の眼

専門演習が終わった後、偶然訪ねてくださったIさんと「本の身体」、「映画の微粒子」というビジョンを中心に色んなことを話した。そのときには言葉にするにはいたらなかった思いを言葉にしておきたい。時計とカレンダーに催促されるような普段の生活を映画的…

正しい理想の持ち方

電線をいかに美しく撮るか、なんて考え始めた。***理想の持ち方、現状の把握の仕方をめぐって午前中はM君と、午後からはA君と議論した。 M君とは、菊地成孔(音楽家)、東信(花屋)、近藤良平(ダンサー)のドキュメンタリー番組を一緒に見て、やってる…

音楽検索エンジン:OWL

Creative Commons Searchで、一ヶ月前に画期的な音楽検索サービスが始まった。「音楽で音楽をみつける(find music through music)」がモットーの「似た音楽検索エンジン(audio similarity search engine)」が稼働している。 OWL multimedia http://www.o…

手紙(The letter)の思想:WakeOS;Joycean operating system

blogの黎明期に名をとどめるほど著名なブロガーであるジョン・バーガー(John Barger,1953-)が面白い。人工知能研究とジェームス・ジョイス研究を深く交差させているらしいところに興味を持った。robot wisdom weblog http://www.robotwisdom.com/英語版Wikip…

薪ストーブのある暮らし?

比較的細身の電柱がこれだけの数種類の繋がりを支えている。このように空中を横切る物理的な生命線によって市民生活のかなりの部分が成り立っている。複雑で脆(もろ)い印象を受ける。手前四方に伸びる細い線が頼りなげだ。もしこれらの線すべてが断ち切ら…

意味検索?:hakia vs. Google

hakiaという「意味」検索エンジン("meaning-based" search engine)がある。 まだBETA版で、2007年にはフルスペックでデビューする予定らしい。 hakia http://www.hakia.com/hakiaの自己アピールAbout Us http://www.hakia.com/about.htmlによれば、たんな…

総まとめ

板書の大半を都合で消してしまったので、手書きメモを載せる。講義ではこのメモは見ずに、板書しながらしゃべりつづけるのだが、学生たちの反応を見ながら話していると、事前には思いつかなかった「つながり」をいろいろと発見することが多い。それらは後か…

14本の煙突

お腹の火山は小康状態。新ビオフェルミンを飲む。 藻岩山は心の鏡にようになった。 久しぶりに飛行機雲を見た。 柳の芽がまぶしかった。 煙突にはその家の生活が垣間見えるような気がした。

応答エンジン? : Answers.comとBrainboostの場合

まだゴロゴロするお腹をさすりながら、前から気になっていたかなり優れものらしい検索エンジンのAnswers.comを調べていた。Answers.comに関するちゃんとした報告はなさそうだったので、自分で試してみて感想を書くしかないと思った。第一印象としては、ロボ…

タグの思想

(流行しているノロウィルスのせいではなさそうだが、数日前からお腹の調子がすぐれず、とうとう今朝、散歩から戻った後からお腹の調子が急降下して、何度もトイレに駆け込んだ。体中の力が抜け、頭も働かない。かといって、寝込むほどではないので、お腹か…

Dr. Fabulousの検索論:Cold Searches and Research Methodologies

自分が作った会社名を本当はあのYoda(Star Warsに登場するJediのMasterの名前)にしたかったが、こちらに先を越されて地団駄踏んだKalem Fletcher氏は、いろいろと考えた末に結局ヒンズー教のグル(導師)を指すswamiをもじって「Swamii.com」とした。その…

ただ

神戸在住の平凡なサラリーマンを自称するjimihen-2さんのブログ『おやじの口福論』は、自炊料理を中心とした軽妙な文章+美味そうな料理の写真を通して、平凡なようでいて実は非凡な生き方と、シンプルすぎるためにつかまえることが難しい「生きる希望」のつ…

煙突からサンタクロースが

今朝も電線に眼が行く。 そして煙突が気になり始めていた。 煙突のある家はおそらく築20年以上の家で、私の住む界隈では一世代前の人たちの住む家だ。20年前の家にはみんな煙突があったんだ。それで、サンタクロースを連想した。私が子供の頃住んでいた家に…

美しい電線

毎朝藻岩山を撮影している。今朝はいつも以上に電柱と電線がなぜか気になった。 この坂道はわが界隈から国道に出るために下らなければならない道のうちの一番急な坂道。以前紹介した滑り止め剤「スコップ」がすでに少し撒かれていた。写真では勾配の実感は伝…

search or explore ?:retrievrの場合

知ってる人も多いと思うが、retrievr(レトリーバー)という「遊べる」Web 2.0的イメージ検索サービスがある。ただし、データベースはFlickrの画像のみである。 『retrievr』 http://labs.systemone.at/retrievr/ retrievrはスケッチと画像による検索が可能…

I'M MOVING ON

asin:B00004WGEK26年前1980年の12月8日、ジョン・レノンが射殺された。その日の夜、アルバイト先の学習塾に、いつもカジュアルな服装で通していたIが珍しくジャケット姿で現れた。しかも黒ネクタイをしていた。ちょっと驚いて尋ねた私に彼は、しばらく喪に服…