2008-12-28から1日間の記事一覧

記憶の彼方へ005:あやめヶ原の祖母

母の死後、父は多くの人の勧めを断って、再婚はせず、ずっと一人暮らしを続けて、2004年に亡くなった。これは1983(昭和58)年、父が53歳の時に撮った印象深い祖母の姿。写真の裏には黒のボールペンで「厚岸 アヤメ ヶ原」と走り書きされている。ひと目で父…

空き家の屋根

散歩の後半、一軒の空き家の屋根がスクリーンのように目に飛び込んでくる。毎朝違う「絵」を見せられる。今朝は一昨日積もった雪が部分的に滑り落ちて崩れた造形だったが、それもまたよい。「美しい」とは言えないかもしれないが、いい感じだった。こうして…

ツララ

札幌、曇。何度か行きつ戻りつした季節も、ようやく落ち着いた感じ。気温は低いが、雪に半ば覆われた景色は寒々しくはない。ツララを見るのが好きだ。見慣れたアパート群では、ツララのできる屋根、できない屋根がある。空き部屋の上の屋根にはツララはでき…

海岸の椅子

Half Moon Bay, March 5th, 2005少し肌寒い日曜日の午後、息子娘同然のアパートの隣人ビルとメラニーに誘われて何度目かのハーフムーンベイに行った。ビルがサーフィンの練習をしている間、メラニーと私は、海岸に面したお気に入りのカフェのオープンテラス…