2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧
酒井博史氏作ガラス印鑑「塊」 ハンコ(判子)って、ハンコウ(版行)が転じた言葉だとは知らなかった。先日、札幌での活版印刷ワークショップの企画(第1回活版印刷ワークショップは3月9日(日)です)に対して応援メッセージをいただいた朗文堂/アダナ・…
除雪車が入った直後の道に冷凍宅配車が停車した。右側の僅かの隙間を通り抜けた。こうして両側に除けられただけの雪は、この後排雪される。別の道に雪を運搬する大型トラックが何台も控えていた。 除雪車を追い越して振り返る。固くなった雪を削りながら、前…
古代ローマの碑文(詳細不明)*1。関連して、タイポグラフィを扱う専門書のほとんどが取り上げ、「すべてのローマン・アルファベットの永遠の源」という評価を与えている「トラヤヌス帝碑文」(113年)がある。 プリニウス著『博物誌』(1472)*2。こんにち…
広告のちらしやポスターでよく目にする右に傾いた書体(斜体)の文字は人の目を惹くための工夫であることは素人目にもよく分かる。しかし斜体の多義性についてはよく知らなかった。 上段にGaramondのローマン体、下段にイタリック体 オブリーク体 ローマン体…
連日の湿り気を帯びた雪。今朝は昨日以上に積もっていた。町内にはまだ除雪車も入っていなかった。車の轍と足跡が15cmくらいの新雪の中に続く。 レンズが曇っていた。 藻岩山頂上付近は完全に雪雲の中だった。大判はこちら(Mt. Moiwa, February 17th, 2008…
『デザインの現場』に連載中の小林章氏の「フォント演出入門」第7回「食欲をそそる書体」(2008年2月号、asin:B0012ORI4O)を興味深く読んだ。特に、そのなかのコラム「Ampersand(アンパーサンド)の形」に刺激された。 「&」の正式な呼び方は「アンパー…
細雪が降りしきる中、散歩に出る。風太郎はすぐに真っ白になる。まともに目を開けていられないくらい密な降りかただった。散歩往路では、藻岩山どころか、百メートル先も雪にけぶってみえなかった。 復路も視界百メートルに満たなかった。 散歩終盤には、だ…
2004年6月1日、私たちは死の谷(Death Valley)巡礼を無事に終えて、レイク・タホ(Lake Tahoe)経由で帰路についた。途中、ブリッジポート(Bridgeport)という小さな町のこんな可愛らしいお店Pop's Galleyで昼食にした。 ちなみに、イカリングフライを中心…
突然、頭上の電線に野鳥が飛来して止まった。今季三度目のシメ(蝋嘴、Hawfinch, Coccothraustes coccothraustes)の雌(♀)との出逢い。いつも独りだ。こちらにはっきりと気づいているが、ほぼ真下からカメラを向けても逃げない。小型のコガラ、ゴジュウカ…
書体や活字など、文字そのものへの関心は、知識や情報のいわば「下部構造」、「無意識」への関心から発しているようだ。文字の造形には、朗文堂の片塩二郎氏のいう「タイポグラフィ」、すなわちリテラシーを含めた「知の領域」の幾多の層が畳み込まれていて…
第1回 活版印刷ワークショップ 活字よ、こんにちは。札幌市内はもちろん、日本全国でも、さらには世界的にも数少ない活版印刷を生業にしている印刷屋のひとつ、札幌日章堂印房の三代目酒井博史さんが、いよいよ北海道の活版印刷の最後の砦の「狼煙」を上げ…
これはいわゆる「坂ビスケット」こと、「しおA字ビスケット」のパッケージ。アルファベットを象った素朴な味のビスケット。小さい頃よく食べた記憶がある。製造元は札幌市西区二十四軒にある坂栄養食品。昨日の酒井さんとの雑談の中で話題に上り、懐かしさの…
以前からぽつりぽつりとアナウンスしている「活版印刷ワークショップ」の相談を兼ねて、酒井博史さんのお店「日章堂印房」にお邪魔して、活版印刷のミニ体験をさせていただいた。 ちょうど必要になった名刺作りも兼ねて、姓名「三上勝生」の明朝活字四文字を…
朝起きたら、また少し新雪が積もっていた。数センチ。今日は予報では最高気温が零下5℃だが、そんなに寒くは感じなかった。でも時折藻岩山から冷たい北風が吹き下ろしてきた。 そして藻岩山上空の様子が怪しかった。大きな写真はこちらで(Mt. Moiwa, Februa…
10年前に買った『デザインの現場』(1997年6月号)を読んでいた。特集は「文字とレイアウト」。附箋が貼ってあった頁を捲ると、なんと先日メッセージをいただいた朗文堂の片塩二郎氏の記事だった。すっかり忘れていた。 冒頭の節「印刷の歴史はタイポグラフ…
朝起きると、雪が10cmほど積もっていた。湿り気を帯びたちょっと重たい雪。藻岩山も白くなっていた(→ Mt. Moiwa, February 12th, 2008)。 太陽。 雲。
欧文書体のサンセリフ系のうち、以前からオプティマ(Optima)になぜか惹かれるところがあった。調べてみて、その理由の一端が分かった。 書体の分類上、一般的にはセリフのない活字書体であるためサンセリフに分類されるが、他の多くのサンセリフ体とは異な…
図書館はローマン体。バークレー公立図書館(2004年10月18日撮影)。 本屋はサンセリフ体。バークレー、テレグラフ通りのコーディーズ書店(2004年10月18日撮影)。 実は日本語のいわゆるゴシック体に関して、以前から薄々感じていたことがありながら、ちゃ…
札幌、曇り。寒気緩む。藻岩山の山頂付近は雪にけぶって見えない(→ Mt. Moiwa, February 11th, 2008)。 野鳥の大群が原生林と街路樹ナナカマドの間を一斉に往来する場面に遭遇した。一斉に飛び立つので、その羽音は結構大きな音となって耳に響いた。驚いた…
これは祖父の形見の印鑑のひとつ。初めて見たときはなんて小さいのだろうと驚いたが、隣のマッチ棒の断面よりもずっと小さな面に文字をしかも鏡文字を彫刻してきたのがいわゆる活字地金彫刻師たちである。 http://www.yaginoki.com/kaigan/about.html 一昨年…
*1 漫画で使用される書体に関しては「混植」(アンチゴチ)が一般的であると初めて知った。 現在の一般的な漫画雑誌や単行本では、漢字部分をゴシック体、かな部分を明朝体という書体とした混植が一般的である(これをアンチゴチという)。*2 え?「アンチ」…
カラス(crow)の羽毛か。それにしては色が薄い気がした。 ヒメリンゴ(姫林檎, Chinese crab apple, Malus prunifolia or Malus×cerasifera)。 ツララ遊び。こういうのを見かけると嬉しい。 トウモロコシ畑の雪上に謎の跡が。 カラス(crow)の雪浴び(sno…
南米漂流 Drift in The South Ameican Continental by akinori kajisako 随分前に『横浜逍遥亭』でひっそりと紹介されていたサンパウロ在住の写真家がなぜか心に残っていて時々ふと思い出す*1。 「年に一度の再会と楮佐古晶章さんの作品のこと」(2007/08/19…
雪に埋もれた空き地の垣根の杭。 ハシブトガラス(Jungle Crow, Corvus macrorhynchus)。冬らしく、ポヨポヨと柔らかい羽毛が見える。 原生林のケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata)で小型の太った野鳥の小集団が休んでいた。数えたら六羽だった。…
欧文活字の活版印刷工房として戦前から異彩を放ってきた印刷会社に嘉瑞工房(かずいこうぼう)がある。初代の井上嘉瑞(いのうえよしみつ, 1902-1956)のプライベートプレス(Private Press)、つまり「アマチュアリズム」に興味を持った。ウェブ上では、 「…
まだよく見えないところはあるが、活字の歴史を調べていると、あるひとつのことを感じざるを得ない。それは一定の活字を普及させた力、権力の構造である。本木昌造(1824-1875)から始まる日本における近代活字の歴史(日本の近代活字―本木昌造とその周辺)*…
シラカバ(白樺, Japanese White Birch, Betula platyphylla var. japonica)の芽。久しぶりにゴーストが写り込んでいる。 シュウメイギク(秋明菊, Japanese anemone, Anemone hupehensis var. japonica)。 独り雪だるま祭り、第一日目。散歩から戻り、積…
印刷見聞録*1に活版印刷の技術の核心にふれると思われる「凹みとかすれ」をめぐる記事がある。 2007-12-28「凹んでいるのが活版印刷!?」 昨年の活版印刷ブーム*2の中で発注時に多かった要望に次の二つがあったという。(1)「(少々文字などが潰れてもいいの…
最近衰えぎみの動体視力が少し戻ってきた。スズメの群れの近くを横切って原生林の方へ飛んでいった小型の太った野鳥を見逃さなかった。原生林の管理人さんの家から出る電線に止まった「彼女」をめいっぱいズームして撮影した。 昨日のシメ(蝋嘴、Hawfinch, …
久しぶりにシメ(蝋嘴、Hawfinch, Coccothraustes coccothraustes)の多分雌(♀)に出逢う。昨年の4月29日以来である。最初はスズメかと思ったが、スズメよりちょっと大きめで、周囲に仲間はおらず、単独だったので、微かなひっかかりを頼りにシャッターを切…