2009-04-14から1日間の記事一覧

草木たちの告げる「暦」

藻岩神社境内で桜の木の下に立つ。花はまだ先。 チオノドクサ(Glory of the snow, Chionodoxa luciliae)という名前を初めて知った場所に今年も咲いた花には愛着が湧く。 ヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア, Bergenia, Bergenia stracheyi)があちらこちらで…

噂が伝説になる時

宮本常一は若い頃に肺結核で二度死線を彷徨った体験をもち、生存にぎりぎりの肺活量しかなかったと言われるも、日本列島の津々浦々を何かに憑かれたようにひたすら歩き続けた稀有な旅人、前代未聞の記録者だった。1930(昭和5)年、23歳の時、最初の病に倒…

その後のキノコたち

昨年暮れに横浜で菅原さん(id:alsografico)から譲り受けたキノコたちは今も机上で目に見えない生長を続けている。自己紹介: タモ(Ash, Fraxinus mandshurica var. japonica) ブナ(椈・山毛欅, Japanease beech, Fagus crenata) スギ(杉・椙, Japanes…

生きている人の寺:生活保護へのベースキャンプ

「生きている人の寺」(朝日新聞2009年4月14日夕刊) 新聞の小さなコラムが目にとまった。社会の底が抜けて、生存権さえ奪われた人々が増える中、最低限の衣食住を無償で提供し、「生活保護へのベースキャンプ」になっている寺があるという。在家の僧侶の真…

木を植える音楽家、坂本龍一

現在国内ツアー中の坂本龍一が北海道にもやって来る。音楽が目に見えない心の土壌を耕し、そこに目に見えない木を植え、目に見えない森を作ることもできる技芸だとすれば、実際の植樹は目に見える地球規模の「音楽」と言えるのかもしれない。坂本龍一は4月19…