2009-04-26から1日間の記事一覧

札幌、雪

朝、起きると、雪が積もっていた。雪はだんだん霙(みぞれ)になった。 傘をさして散歩に出た。藻岩山は雪に煙って見えなかった。 開き始めた花はみな雪の重みで項垂れたり倒れたりして萎れていた。 せっかくの勢いに時間の急ブレーキがかかったようで、彼等…

和紙が運ぶ「土」の記憶

ブラジルはサンパウロ在住の写真家・楮佐古晶章(かじさこありのり)さんが弓場勝重ギャラリーの作品「アリアンサの大地(terra da aliança)」を紹介している。 http://www.100nen.com.br/ja/akinori/000189/20090424005445.cfm 「土」の命を強く感じさせる…

Spring Snow, 30sec.

ル・クレジオ・アンソロジー

KOSACこと奄美在住の写真家・濱田康作さんによる、白波たつ冬の奄美の海を眺めるル・クレジオ(Jean-Marie Gustave Le Clézio, 1940–)の後ろ姿(「すばる」2006年5月号の特集扉) ふと思い立って、ル・クレジオについて書いたエントリーを緩く束ねておくこ…

神には物を頼むものではない:心のカーボン・オフセット

宮本常一は自分にとって父親は生きていくための「方向」を決めさせてしまった大きな存在であり、「もっとも尊敬する人物の一人」であると書いた(『民俗学の旅』27頁)。宮本が15歳で郷里を離れるときに父親から言い伝えられた「10か条の教え」はあまりにも…

ウィンター・エフェメラル

夕方、窓の外を見たら、真っ白だった。いつの間にか本格的な雪になっていた。思いがけず、この時季にスプリング・エフェメラルならぬウィンター・エフェメラルを感じることができて嬉しいが、しかし、「緑の導火線」に火のついたばかりの植物たちは気の毒だ。

蝶の日

昨日、今年初めて蝶を見たことを記すのを忘れた。今年の「蝶の日」は4月25日。あの蝶はどうしただろうか。昨日も寒かった。羽化したはいいものの、寒さで満足に動けないようだった。軽く触れても微動だにしなかった。そして今日の雪だ。人間ほどヤワではない…