2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

雨の朝、世界は悪くない

小雨の中、傘をもたずに、家を出る。風もなく、寒くはない。曇り空の下、雨に濡れた植物たちはしっとりと落ち着いて美しい。道端のスゲ(菅, Sedge, Carex)の仲間たちも雨の雫を宝石のように纏っていた。サフラン公園の藤棚のフジ(藤, Japanese wisteria, …

Kの劇場、衝撃の展開

ま、まさか! Kさんちの庭にまた異変が起きていた。なんと、二人の老ミュージシャンまで登場した。しかもである。K' 夫妻に大きな変化はなかったものの、馬、うさぎ、亀、ラッコはみな踊り疲れたように横たわっているではないか! 衝撃の余り、そちらを撮…

raindrops

イチョウ(銀杏, Ginkgo, Ginkgo biloba L.) ライラック(紫丁香花, Lilac, Syringa vulgaris) ルピナス(昇藤, Lupin, Lupinus) ハボタン(葉牡丹, Flowering cabbage, Brassica oleracea) クレマチス(風車, Clematis, Clematis hybrida) チューリッ…

オレンジ色の大きな傘

いつものように藻岩山に向かう道を歩いていたら、向こうからオレンジ色の大きな傘がやって来た。一瞬、まるで巨大な花が町内を散歩しているような錯覚にとらわれた。その下に見覚えのある小柄な姿。めんこいねえのおばあさんだった。「いやあ、可愛い傘です…

mask

散歩しているとき、仮面が剥がれ落ちてしまった!

初恋の行方

Ink-Keeper's Apprentice作者: Allen Say出版社/メーカー: HMH Books for Young Readers発売日: 1994/10/24メディア: ハードカバー クリック: 1回この商品を含むブログ (15件) を見る 渋谷のハチ公前に現れなかった Reiko は、その後キヨイに対してよそよそ…

何処へ?

夕方、自衛隊の七機のヘリコプターがおそらく雲を避けてずいぶん低空を編隊飛行していた。藻岩山を覆う雲を迂回して北の方に向かった。

運動会日和

ボケ(木瓜, Flowering Quince, Chaenomeles speciosa)の花は終わった ツルニチニチソウ(蔓日日草、Bigleaf Periwinkle, Vinca major) 道端でマーガレット(木春菊, Marguerite, Argyranthemum frutescens)が咲き始めた サラサドウダン(更紗灯台, Redve…

花火の音で目が覚めて

今朝は花火の音で目が覚めました。そうか、小学校の運動会か、とすぐに合点しましたが、目覚める直前に奇妙な夢を見ていたことを続けて思い出し、しばらくは夢と現のあいだを往復しているような浮遊感のなかにいました。外は晴れてはいましたが、木々が大き…

藤は藤でも

よく見るタイプのいかにもマメ科らしい形の花の藤A 藤Aの花房の垂れた様子 昨日id:kinaさんに珍しいと指摘された八重咲きの藤B。たしかに、私もこの写真を後から見たとき、すぐには何の花か思い出せなかった。 藤Bの花房の垂れた様子

時間持ち

鹿児島の南九州市川辺町の土喰(つちくれ)というすごい名前の村に「変な」アメリカ人が暮らしている。肩書きは民俗学研究者兼土喰小組合長のジェフリー・アイリッシュ(48歳)。シリコンバレーで育つも、17歳のときに黒澤明の『影武者』を見て日本に興味を…

青い花

チューリップ(鬱金香, Tulip, Tulipa) ボタン(牡丹, Peony, Paeonia suffruticosa) 廃庭に咲く小振りのツツジ(躑躅, Azalea, Rhododendron)。何ツツジか。未詳。 ハナキンポウゲ(花金鳳花, Persian buttercup, Ranunculus asiaticus)。学名にあるラ…

猫をあまり見かけないわけ

めんこいねえのおばあさんに会う。おばあさんはいつもより家を出るのが遅かったという。私はいつもより家を出るのが早かった。出会いのタイミングとはそんなもんかもしれないねえ、と二人で笑った。おばあさんは最近二匹の猫に死なれた。残った一匹が一番年…

キッチュな庭

ずっと前から、Kさんちの庭にはKさんの分身K’ がいて、道行く人々にユーモラスな波動を送っていた。 二ヶ月前に、K’ さんは新妻を娶ったと思ったら、 ひと月前には、立派なサラブレッドがやってきた。 K’ 夫妻は馬主になったのだった。これで決まりだと…

ヴェンダース夫妻の写真集『尾道への旅』

ヴェンダース夫妻の写真集『尾道への旅』、正確には2006年の写真展『Journey To Onomichi - Photos by Wim & Donata Wenders(尾道への旅 - ヴィム&ドナータ・ヴェンダースの写真)』の図録をいつも持ち歩いて暇さえあれば眺めている。非常に対照的な二人の…

クレマチス・モンタナだった!

空き地のルピナス(昇藤, Lupin, Lupinus)が色づいてきた。 ボタン(牡丹, Peony, Paeonia suffruticosa)の花芯 アジサイ(紫陽花, Hydrangea, Hydrangea)の葉と萼片と花。花がピンぼけ。 昨日、これをベルエトワールと記載したが、クレマチス・モンタナ…

近い犬、遠い猫

夕方の散歩で小型犬の1歳のアンジェ(→ 実物写真)とお近づきになれた。初対面だったが、若さと性格の故か向こうから積極的にお近づきになろうとしてくれた。散歩の帰り道で、今日は猫には会えなかったなと思いながら歩いていたら、十メートルほど前方で道…

Melancholy

Edgar Degas. Melancholy. c. 1874. Oil on canvas. Phillips Collection, Washington, DC, USA.*1 この絵に描かれた女性は、髪型といい、鼻の形といい、厚い下唇といい、昨日紹介した Portrait of a Young Woman(1867)に描かれた女性と同一であるように思…

夕方の散歩で「美しい星」を見た

藻岩神社境内の葉桜 見覚えのあるようなないような薄紅色の四花弁の花が目にとまった。夕方の光の中で、しかも離れた高い場所にあるのでこれが精一杯だった。沢山枝分かれした細い幹が束ねられて支柱に縛り付けられていた。自力では立てないようだった。一見…

Portrait of a Young Woman

*1Edgar Degas Portrait of a Young Woman 1867 Oil on canvas 10 5/8 x 8 5/8 in (27 x 22 cm) Musee d'Orsay, Paris From artchive.com Ink-Keeper's Apprentice作者: Allen Say出版社/メーカー: HMH Books for Young Readers発売日: 1994/10/24メディア: …

枝豆の不規則な配置

枝豆の苗が植えられた畑の様子。不思議な配置だ。私には不規則な配置にしか見えない。でも、そこにはきっと理由があるはずだ。Sさんに尋ねてみなければ。 ニセアカシア(針槐, Locust tree, Robinia pseudoacacia)にもようやく若葉が。 春と秋に二回紅葉す…

犬猫プロジェクトの消息

今朝は一匹の若い猫(→ 実物写真)と一匹の老いた小型犬(→ 実物写真)とお近づきになれた。猫は久しぶりだった。町内のすべての犬とお近づきになるという「犬プロジェクト」の方は順調に進んでいるが、町内の猫すべてとお近づきになるという「猫プロジェク…

Secret of Art

Ink-Keeper's Apprentice作者: Allen Say出版社/メーカー: HMH Books for Young Readers発売日: 1994/10/24メディア: ハードカバー クリック: 1回この商品を含むブログ (15件) を見る アレン・セイの自伝小説 The Ink-Keeper's Apprentice の第12章では、14…

晴、風強し

ハナズオウ(花蘇芳, Cercis chinensis) 昨日は閉じていたチューリップ(鬱金香, Tulip, Tulipa)。 明日、ワラビでも買おうか。

Aさんの商売道具

見覚えのある初老の男性が二台の大型カメラを両肩からぶら下げてキャンパスで獲物を探していた。顔見知りのプロカメラマンのAさんだった。二台とも私愛用のカメラの値段の二十倍はするデジタル一眼レフの最高級機だ。仕事でも趣味でもすでに完全にデジタル…

これは紛れもなくシャクヤクであった

シャクヤク(芍薬, Chinese Peony, Paeonia lactiflora)これぞ、木ではなく草であり、葉っぱの形といい、まぎれもなくシャクヤクだなあと思いながら、しゃがみ込んで撮影していたら、突然、「あれ、まあ!」と声をかけられた。 めんこいねえのおばあさんだ…

The Ink-Keeper's Apprentice

The Ink-Keeper's Apprentice 複雑な家庭の事情から、12歳で一人暮らしを始めたアレン・セイ(1939– )は漫画家・野呂新平(1915–2002)の弟子となった。本書はその経緯を生き生きと物語った自伝小説、アレン・セイの最初の本である。あるとき、キヨイ(アレ…

桜吹雪

雨雲は去ったが、風が強い。低い白い雲が垂れ籠め、藻岩山を裾野まですっぽりと包んでいた。湿った強い風が藻岩山を吹き下ろしてきて、渦巻く。藻岩神社の二本の八重桜の木からは間断なく花びらが舞い飛び、駐車場のアスファルトの上につぎつぎと落ちる。桜…

ボタンとシャクヤクの違い

ボタン(牡丹, Peony, Paeonia suffruticosa) ボタン(牡丹, Peony, Paeonia suffruticosa)とシャクヤク(芍薬, Chinese Peony, Paeonia lactiflora)は同じボタン科(Paeonia)に分類されるだけあって非常によく似ていて、私には花だけでは区別がつかない…

桂不動

ヴェンダース夫妻の写真集『尾道への旅』をお伴に、山道を走り、八剣山トンネルを抜け、豊平川の上流を渡り、小金湯にある樹齢七百年を越えると言われるカツラ(桂, Katsura, Cercidiphyllum japonicum)の大樹、通称「桂不動」を見てきた。新緑に覆われ、黄…