2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

気になるポーズ

幸徳秋水(1871–1911)*1 このあまりに有名な肖像写真が以前から気になっていた。最近、朝日新聞の連載コラム(「大逆事件残照3 許されざる者 非戦の秋水」)にも掲載されていた。背後の暗闇から浮びあがるような、あるいは暗闇に吸い込まれていくような秋…

雨の予感

クルマバソウ(車葉草, Sweet Woodruff, Asperula odorata) チューリップ(鬱金香, Tulip, Tulipa) ルピナス(昇藤, Lupin, Lupinus)が蕾をつけていた ん? お前は? セロリ(塘蒿, Celery, Apium graveolens var. dulce)の花 雄蕊が綺麗だ。何シャクナ…

インクが滴り落ちるような

インクが滴り落ちんばかりに見えるシャクナゲの蕾はこんな斑紋を隠していた。強烈な印象。これは特定の昆虫の姿を擬したものなのか。これに惹かれて受粉に勤しむことになるのは誰か。それとも、もっと広範囲の昆虫にアピールするデザインなのか。

雨の午後、思いがけず

クロユリ(黒百合, Chocolate Lily, Fritillaria camschatcensis)ハマナス(浜茄子/浜梨/玫瑰, Ramanas rose/Rugosa rose/Japanese rose, Rosa rugosa Thunb.)

待機

ララは何かを待っている。何だかよく分からないが、とにかく待っている。<街>では一日一日が永い。雨の日、風の日、夏の日、それぞれが永い。時々ララはただ、一日一日がやってくるのを待っているだけだと思うが、さてそれらがやってくると、待っていた日…

デカルト『方法序説』第三部をめぐって

方法序説 (岩波文庫)作者: デカルト,Ren´e Descartes,谷川多佳子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1997/07/16メディア: 文庫購入: 31人 クリック: 344回この商品を含むブログ (203件) を見る ルネ:人間ってさ、例えば牢獄の中でだって精神は限りなく自由で…

小津安二郎とヴィム・ヴェンダース

東京画 デジタルニューマスター版 [DVD]出版社/メーカー: 東北新社発売日: 2006/04/21メディア: DVD購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (43件) を見る 吉田喜重の「小津安二郎の映像世界」の第四回を観終わった時点で、秩序立った物語のまやかし…

Tulips in the rainy morning

チョウセンゴミシ、ハクサンチドリ

M平さんちのチョウセンゴミシ(朝鮮五味子, Schisandra chinensis)の花が咲き始めた。目立たない白い小さな花。写真を撮っているとM平さんが出てきた。「咲きましたね」「ああ、白い実がなると、綺麗だよ」「そうですか」 おっ、Hさんちの庭にオオアマドコ…

塗装工事現場の親方Tさん

近所のアパート二棟の外壁塗装工事は着々と進行中である。「あれは?」「下塗りだよ」「そうですか」「二棟で、けっこう面積あるからね、今月いっぱいかかるかなあ」親方のTさんとはすっかり顔なじみになった。私よりも一回り以上高齢に見えるTさんはいつ…

Oさんの苦労

町内で一際濃い色を誇るOさんちのライラック(紫丁香花, Lilac, Syringa vulgaris)の花。「一人はやっぱり寂しいね」Oさんはしみじみ話しかけてきた。素直に「はい」と返事していた。…… 今年もようやく野菜畑の準備が整ったが、去年は土壌のアルカリ度が…

クサノオウ

道端に咲くクサノオウ(瘡王, Greater celandine, Chelidonium majus var. asiaticum)。ケシ科。古来薬草として知られる。和名は皮膚病の一種である瘡(クサ)の優れた治療薬であったことに由来し、「皮癬草(ひぜんくさ)」という別名もある。薬効については…

Fresh Green

新緑のケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata)。いい感じになってきた。 オオアマドコロ(大甘野老, Polygonatum odoratum var. maximowiczii)。アイヌの人たちは根茎や果実を食用にしたという。アイヌ語名は「エトロラッキプ」。「エトロ(鈴)」「…

帰宅途中

洗車中。久しぶりにこびりついた垢を落とす。 広いグランドのほぼ中央に聳える樹齢300年をこえるというハルニレ(春楡, Japanese Elm, Ulmus davidiana var. japonica)の大木の下でサッカーをしている中学生たち(→ 「ハルニレ」2008年5月13日)。

体を左右に/軽く揺らすとよい

前略。僕らが一番頭に来るのは、上から目線で、あるいは権威を笠に着て、「……はよい/悪い」といった価値判断や「……をすべき/すべきではない/する必要はない」といった規範に関する主張を平気でする輩の無神経さですね。そんなこと言って、三上先生こそ、…

ウグイスの出番だ!

ハナズオウ(花蘇芳, Cercis chinensis)の雰囲気を撮るのはチョー難しい。 ん? お前は? 追記:ニシキギ(錦木, Winged Spindle/Winged Euonymus/Burning Bush, Euonymus alatus)のようだ。 腰を痛めて畑の手入れができないと嘆いていた塚本さんに出会う…

Snow in Summer

径1センチに満たない白い5弁花。花弁の先端が深く切れ込んでいる。好きな形。シロミミナグサ(白耳菜草、snow-in-summer, Cerastium tomentosum)。ナデシコの仲間。英名に通じるナツユキソウ(夏雪草)という別名をもつ。

マップの力

メレ山先生の吉野山探訪記の冒頭を飾る「吉野山マップ」がとってもイイ感じです。私も旅の報告を書くときには、見ならおうと思いました。 「葉桜の吉野山で猫兄弟に道を説かれる」(『メレンゲが腐るほど恋いしたい』2009-05-18) もちろん、いつもながら、…

強風

道端ではセイヨウタンポポ(西洋蒲公英, Dandelion, Taraxacum officinale)が目立つ。二つが合体したような、柄が平たく太く「帯化」した巨大な奇形タンポポを見かけた。 目立つタンポポの陰で極小の花を風に踊らせるヒメオドリコソウ(姫踊り子草, Purple …

帽子が飛ぶ日

今朝は三人のおじいさんが風に帽子を飛ばされるのを目撃した。私も三回飛ばされそうになったが、爺のわりにはまだそんなに衰えていない反射神経のおかげで難を免れたものの、散歩の間右手で帽子を押さえていなければならなかった。でも、帽子が風に飛ばされ…

風に揺れる電線と赤蝦夷松

out of web

アッ!

藻岩山方面に向かう道の途中で、家庭菜園の手入れをしていたBさんが突風に帽子を飛ばされた。「風が強いですね」 「ほんとに、風が強いね」

雨上がりの朝

オダマキ(苧環, Aquilegia flabellata)の花が咲いた。 雨上がりの朝にはルピナス(昇藤, Lupin, Lupinus)の葉に雫が揺れ動く宝石のようにとどまる。 赤いチューリップ(鬱金香, Tulip, Tulipa)の花芯 ライラック(紫丁香花, Lilac, Syringa vulgaris)の…

昨日の会話

絵がうまくなりたい...

リラ冷えのサフラン公園にて

また気温が急激に下がり、風が冷たい。こうして5月中旬に短期間に寒暖を繰り返す頃、リラ(ライラック)の花が咲くことから、その寒さのことをとくに「リラ冷え」と呼ぶようになったらしい。今朝は買物がてらいつもと違う道を歩いてコンビニに直行した。そ…

小樽「渡海家」

海を渡る、と書いて渡海家(TOKAIYA)。いい名前だなあ。海の街小樽のラーメン店にふさわしい絶妙なネーミングだと思う。店主はフレンチやイタリアンの世界からいわば海を渡ってラーメンの世界にやってきた。何かを捨てて、小樽にやってきた。店主自身がいく…

がんぜ、赤岩ポントマル

小樽市祝津の鰊御殿(にしんごてん)(背後に赤岩とよばれる断崖絶壁を控えた岬の上にある)の敷地内に八田尚之文学碑がある。小樽生まれの脚本家である八田尚之(はったなおゆき, 1905–1964)の顔があちら側からぬーっと突き出した印象的なレリーフとふるさ…

小樽土産

手持ち無沙汰の様子で煙草をふかすチャリンコ・タクシー運転手のおっちゃん。北一硝子和風館の前にて。向かいには洋菓子屋のル・タオ(Le Tao, オタルのアナグラム)があった。 昨日は、小樽の祝津海岸で海を堪能した。帰路、運河沿いにある蒲鉾の老舗「かま…

砂漠の聖性

砂漠作者: J・M・G・ル・クレジオ,望月芳郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2009/01/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (10件) を見る ル・クレジオの『砂漠』(河出書房新社)の表紙を飾る「砂漠の聖性」を喚起させる…