2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

まるで発掘現場のような

アパート解体現場では、整地用の新しい土がどんどん運び込まれている。一方では最初に取り壊された6棟が建っていた部分の整地が進み、他方では後から取り壊された3棟の土台部分の掘り起こしがほぼ終わり、それによって出た細かな廃材の仕分け作業が行われ…

迷子

人生の底を割ったような無責任に明るくて甘ったるい猛毒を垂れ流す寂しい人チェット・ベイカーの歌声(Let's get lost)を聴いていると、それに合わせて、んーん、レッツ・ゲット・ロスト、と脳天気に思わず口ずさむ自分もいるけど、もっとずっと手前で毎日…

木立朝鮮朝顔、吊花

空き地のシュウメイギク(秋明菊, Japanese anemone, Anemone hupehensis var. japonica) アパート解体現場。整地用の土砂が運び込まれていた。 苅谷さんの姿は見えなかったが、畑は耕されていた エゾヤマハギ(蝦夷山萩, Shrub bushclover, Lespedeza bico…

向平さんとの会話

少しくらい肌寒くても晴れた日にはTシャツ一枚で散歩に出ていたが、今朝はその上からフリースを着込んで、さらに小雨が降り始めたのでウィンドブレーカーを羽織った。予報では最高気温19℃、最低気温12℃。まだどこかにかすかに残っている夏の気分が吹き飛び…

マルセル・デュシャンのヴェルヴェットのズボン

学生の頃、マルセル・デュシャンにはまり、色んなことを学んだ。実践するのは難しいことばかりだが、要するに、いつどこででも、ただ在るだけでいなかる所有をも超えた至高の快楽を持続すること。全感覚を総動員して目の前の世界を深く広く捉え直し、無限を…

Kiss-Me-Over-the-Garden-Gate

アパート解体現場。最後の一棟も煙突を残すだけになった。 武田さんち(T's Gallery)の「火鉢1」 久しぶりに三浦さんちのハナに会う。 三浦さんちの庭では、オオケタデ(大毛蓼, Kiss-Me-Over-the-Garden-Gate or Ladyfingers, Polygonum orientale)が満…

アシリベツの滝

国営滝野すずらん丘陵公園にアシリベツの滝を見に行った。滝の壁を植物がどれくらい覆っているか確かめたかったのだが、やはり「緑の壁」は部分的で小さかった。 園内ではツリバナ(吊花, Japanese spindle tree, Euonymus oxyphyllus)の果実が目についた。…

最後の一棟

近所の工事現場からスペイン語の歌詞のラテンミュージックが流れてきた。この小さなラジオから。一瞬、埃っぽいメキシコの路地を歩いた記憶が甦った。 アパート解体現場。最後の一棟の解体が行われていた。向平さんがその様子を眺めていた。「最後の一棟です…

煙突は最後に崩される

アパート解体現場。全9棟のうち最初に6棟が解体され、すでに整地が進み、連休中に残り3棟の解体も始まり、2棟は煙突だけを残し解体され、外形を残すのは1棟だけになっていた。煙突が最後の最後に崩される瞬間を目の当たりにした。廃材は仕分けされ、コ…

ゲームの終わり

二十歳そこそこの悩み多き学生たちと接していると、その年頃には自分はどうだったかな、と自然と振り返っていて、そういえば、マルセル・デュシャンに夢中だったな、なんてことを思い出しもし、本棚から古い本を引っ張り出してきて読みふけっていたりする。…

白老町で

昨日、空きっ腹を抱えて、そうとは知らずにいきあたりばったりに立ち寄った「白老たまごの里マザーズ」内のレストラン「たまご館」で食べた「たまごかけごはん」が絶品だった。そこはもともと素朴な鶏卵直売所だったはずだが、見違える空間に様変わりしてい…

イヌサフラン、電動ウィンチ、宮城野萩

イヌサフラン(Autumn crocus, Meadow saffron or Naked lady, Colchicum autumnale) 巨大カボチャ(南瓜, Pumpkin, Cucurbita maxima)。シュールな光景。 スズキ・ジムニーのフロントグリルに組み込まれた電動ウィンチ 自動車整備工場のお守りたち ミヤギ…

白老の浜辺で

海を、太平洋を見に行った。札幌から南に一時間ほど車を走らせると太平洋岸に出る。苫小牧(とまこまい)市のフェリーターミナルに立ち寄り、西隣の白老(しらおい)町のポロトコタンを訪ね、帰りに白老の浜辺で波打ち際を撮った。釣り客はまばらだった。海…

神話的空間、岩沙参、柳カレイ、鼈甲花虻

アパート解体現場。仕分けされた廃材は梱包されて次々と運び出される。ショベルカーが細かい瓦礫をさらえてから、土を均していた。少しずつ更地に近づいている。 イヌサフラン(Autumn crocus, Meadow saffron or Naked lady, Colchicum autumnale) キクニ…

自動車整備工場、愉快なシンガー

散歩でめぐる住宅街の東の端っこの細い裏道に、そこだけ昭和の空気を色濃くとどめた小さな自動車整備工場がある。連休中も営業していた。その前で立ち止まって、壁に掛かった色んな工具を眺めるのが好きだ。なぜか交番がお得意様らしく、ときどきタイヤを外…

言葉の力

言葉を使って嘆かないようにするいまは 天水(「裏庭日記」2009-08-21) 犬が死んでから朝歩くということもあまり無くなって、従って体調も好いとは云えなくなった。まだ薄暗い時間であったが徐々に明るくなる中、ひたすら当てもなく歩いていた。やがて辺り…

南瓜、茄子、木瓜

M荘さんの巨大カボチャ(南瓜, Pumpkin, Cucurbita maxima)と たんぽぽ公園のバラ(薔薇, Rose, Rosa) 苅谷さん不在。そう言えば、昨日、またぎっくり腰になったと言ってたな、、 やまばと公園のエゾノコリンゴ(蝦夷小林檎, Manchurian crab, Malus bacc…

Art Form in Nature:New York aster

ユウゼンギク(友禅菊, New York aster, Aster novi-belgii) 関連エントリー カール・ブロスフェルト(Karl Blossfeldt, 1865 – 1932)(2009年07月04日) Art Form in Nature:Dahlia(2009年07月24日) Art Form in Nature:Orchid cactus(2009年07月25…

時の狭間7:イギリス海岸

函館を出発した白鳥号が木古内を過ぎて、いよいよ津軽海峡、青函トンネルに近づいたあたりで、通路を通り過ぎようとした車内販売のカートの後ろに置かれた小さなバスケットの中に「イギリス海岸」という素敵なネーミングの林檎入りのパウンドケーキを見つけ…

石狩灯台

アキグミ(秋茱萸, Japanese silverberry, Elaeagnus umbellata) ハマボウフウ(浜防風, Beach silvertop, Glehnia littoralis) もうこれが最後の機会かもしれないと不穏なことを言いながら、盛岡から60歳過ぎてから旅好きになったという叔父夫妻が兄弟の…

女郎花、柳花笠、白蝶草、紅紫檀

アパート解体現場 オミナエシ(女郎花, Golden Valerian or Golden Lace, Patrinia scabiosaefolia) ヤナギハナガサ(柳花笠, Verbena, Verbena bonariensis) ハクチョウソウ(白蝶草, Butterfly gaura, Gaura lindheimeri) ベニシタン(紅紫檀, Rockspra…

T's Gallery Vol.4:愉快な多様性の空間

なんでもそうだけど、完成しちゃったもの、動きというか新陳代謝のような活動の感じられないものはつまんない。未完成というか何が起こるか予見不可能な成長しつづけている姿を見るのが好きだ。生きてるって感じがする。家でも本でもサービスでもなんでもそ…

留守中、失礼しました! 帆足さんの「ブルーガレージ」

今朝、いつものように帆足(ほあし)さんちの横を通りかかったら、庭の奥の方からラジオの音声が流れてきた。帆足さんの姿は見えなかったが、直前までそこにいたような気配が漂っていた。自転車はあったが、車がなかった。急な用事で出かけたのだろう。付け…

黄色のクレマチス、レイダーラブ(Radar Love)

アパート解体現場 エゾノコンギク(蝦夷野紺菊, Aster ageratoides subsp. ovatus var. yezoensi) シオン(紫苑, Tatarian aster, Aster tataricus) 黒猫(Black cat) ヤブラン(藪蘭, Big blue lilyturf, Liriope muscari) アニスヒソップ(Anise hysso…

サバイバー(SURVIVOR)小森さん

小森さんちの前を通りかかったら、わら縄の大玉が二個重ねて置いてあった。また何か作るつもりだろうか、と思いながら、シャッターの上がったガレージを覗くと、腰を下ろして何やら作業している小森さんの姿があった。声をかけて尋ねると、なんと、もう、冬…

房藤空木

初めて見たフサフジウツギ(房藤空木, Butterfly bush, Buddleja davidii)。函館にて。

T's Gallery Vol.3:波斯菊

「変梃林(へんてこりん)」(id:future-humanさんによる命名)あるいは「偉人館(いじんかん)」(私の命名)の異名を持つ「T's Gallery」こと、武田さんちの駐車スペース入口のコンクリートの割れ目から生えているハルシャギク(波斯菊, Golden tickseed, …

インディアナ・ジョーンズみたいな道井さん

アパート解体現場。あのクリスマスオーナメントはこの辺の瓦礫の中に埋もれているはずだ。 シマススキ(縞薄, Variegated Japanese Silver Grass, Miscanthus sinensis 'Variegatus') ムラサキツユクサ(紫露草, Spiderwort, Tradescantia reflexa) ツタ(…

チェンジ

Coyote No.35 特集:ロバート・フランク はじまりのアメリカ作者: 新井敏記出版社/メーカー: スイッチパブリッシング発売日: 2009/02/10メディア: 大型本購入: 3人 クリック: 25回この商品を含むブログ (23件) を見る Coyote No.38 特集:山郷の暮らし[夏、山…

ゲームの規則

人生に災難や事故や過ちはつきものだ。それらはその後の人生にさまざまな制約をもたらす。だが、1円にもならないプライドを捨て、そんな制約をゲームの規則だと思って楽しんでしまえば、たいていのことは上手く行く。人は放っておくと漠然とした不安や不幸…