2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ヤマガラ

カメラを構えただけで、一斉に飛び立ったハシブトガラス(嘴太烏, Jungle Crow, Corvus macrorhynchos)の群れ。 空 ヤマガラ(山雀, Varied Tit, Parus varius) Varied Tit, 64sec. 肝腎のヤマガラの鳴き声は聞こえず、カラスの鳴き声、「チュッチュ、チュ…

物語の掟

銅色の女の娘たち 次ようなエピソードはどうしても部外者として遠くから眺めるように読むことしかできない。 「それでも痛みが去らない時は、カエルの体位をしたらよい。まず、こんなふうにうずくまるのだ」 祖母は実際にやって見せようと、地面に腹ばいにな…

ESPOIRはフランス語で「希望」

ツララ ムクドリ(椋鳥, White-cheeked starling, Sturnus cineraceus) ヒヨドリ(鵯, Brown-eared Bulbul, Hypsipetes amaurotis)。ヌルデ(白膠木, Rhus javanica)の木に飛来し、実を啄みはじめた。目が合った。 完食されたヌルデの実。 長崎さんちのエ…

シメ、ムクドリ

ビロードモウズイカ(天鵞絨毛蕊花, Great or Common Mullein, Verbascum thapsus)か ツララ シメ(蝋嘴、Hawfinch, Coccothraustes coccothraustes) 除雪から取り残された放置車 ムクドリ(椋鳥, White-cheeked starling, Sturnus cineraceus) サフラン…

アフガニスタン哀歌(A Lament for Afghanistan)

asin:0195030672The road to Oxiana - Google ブックス 私は評論家としてではなく、一人の心酔者として書いている。この本が私にとっての「聖典」となってから久しい。批判などできるはずがない。十五歳のときに手に入れた本は、中央アジアへの四度の旅にも…

記憶を司る女たち

一方的に語られるばかりで、自ら語る言葉を持たなかった存在が既存の言葉をやりくりして語り始めた時、それまで語ることを独占してきた者は、足元を揺さぶられる。 武人たちの観点からすると、当時は一人の男が複数の妻を持っていたとなるが、記憶を司る女た…

風の靴を履いた男

asin:4047913243 1986年の夏にブルース・チャトウィンは「奇病」*1に苦しみ、死を覚悟して、『ソングライン』(asin:4862760481)を完成させた。その後一時的に回復の兆しを見せたが、1989年1月18日に亡くなった。その間、彼は遺作となった本の編纂を自らの…

雪だるまを作りながら、雪男を想像する

東の空 藻岩山頂上付近 藻岩神社の前で菱(ひし)さんに会う。アイスキャンドル祭で急速に親しくなった人だ。これから老人倶楽部の会議に出席するという。神社の社務所が町内会館を兼ねている。しばし世間話をする。「菱さん、ずっと札幌ですか?」「ああ、…

映画『獣人雪男』の着ぐるみ

わけあって、可愛い雪男の着ぐるみを探していたら、昭和30年(1955)に公開された本多猪四郎監督の映画『獣人雪男』に行き当たった。撮影で使われた雪男の着ぐるみが、俳優兼特殊技術専門の造形家である大橋史典(上の写真で着ぐるみから顔だけ出している人…

新しい雪だるま

雲 「めんこいねえのおばあさん」こと帆足さん。会うのは久しぶり。元気そうで何より。 屋根1 長崎さんちのエル。窓霜の向こう側に見えますか。 サフラン公園の雪だるま2号。その奥は3号(未修復)。 おっと、新しい小さな雪だるまが3体!!! よし、よ…

大きな松毬のオブジェ

この冬は雪が少ないなあと思っていたが、朝起きると外は新雪が20センチくらい積もっていた。細かい雪が降ったり止んだりしている。寒気は去ったが、時折強い風が吹く。裏山の林からゴォー、ゴォーと地響きのような轟音が聞こえる。二階の窓からは家々の屋根…

日本に行く歌、太平洋のソングライン

チャトウィンによる砂漠の足跡の写真(WINDING PATHS, p.23, asin:0224060503) ブルース・チャトウィン(Charles Bruce Chatwin, 1940–1989)は1986年の夏、骨髄が冒される奇病をわずらい、悪寒に震えながらも、「そこまでやり遂げれば、思い残すことはない…

吹雪の中のカラス

ハナ 真駒内五輪通り 藻岩山方面 真駒内五輪通り ヘルツォークの『氷上旅日記 ミュンヘン−パリを歩いて』(asin:4560042969) 吹雪の中のカラス1 吹雪の中のカラス2 吹雪の中のカラス3 吹雪の中のカラス4

ノマド

人生は、一瞬一瞬が未知に抜ける途上にあり、そのような道を歩くことだと思う。 asin:4560042969 今やっていることはみんなとても新しいことだ、新しい人生の一部だ。 ヴェルナー・ヘルツォーク『氷上旅日記』11頁 どんな状況にあろうが、そう思えるかどうか…

二本の街路樹

昨年の今頃から突然はじまった全身の痒み、後に「慢性蕁麻疹」と診断された痒みとの付き合いも一年になる。抗ヒスタミン薬のオキロットとダレンを朝晩二回服用し続けている。私の場合はなぜかその組み合わせが効き目があって、日中はほとんど痒みから解放さ…

つらら、Samoyedのハナ

三浦さんちのハナ。今朝ご主人の三浦さんに初めて会った。ランドクルーザーで出かけるところだった。「いやあ、ハナは可愛いですね。たしか、シベリアの、、」「ロシアのサモエド犬だよ」「ああ、そうでした、、サモエド、サモエド、、」三浦さんは、私より…

チャトウィンの歩く哲学

ドイツの映画監督ヴェルナー・ヘルツォーク(Werner Herzog, 1942年生まれ)との出会いを綴った散文のなかで、ブルース・チャトウィンは二人が共有する<歩くこと(walking)>にまつわる信念あるいは哲学について次のように語っている。 そして(ヘルツォー…

Maria Bethânia - Âmbar

Maria Bethânia - Âmbar, 4:38 マリア・ベターニア(Maria Bethânia, 1946年生まれ)はブラジル出身の女性歌手でカエターノ・ヴェローゾ (Caetano Veloso, 1942年生まれ)の妹。‘Âmbar’はポルトガル語で「琥珀」という意味。 参照 Maria Bethânia Official …

最高気温マイナス8℃

空 煙突 木造モルタル(Mortar)造の倉庫 ケーキ屋「4月の魚」(→ エイプリルフール) before after ゴボウ(牛蒡/牛旁, Edible burdock, Arctium lappa L.)

私のソングライン

米田夫妻。「お出かけですか?」「ああ。寒いねえ」「はい、明日はもっと寒いそうですよ」「そうかい」 建設現場。これから足場が組まれる。 ハナ。「天使の輪」。 保育園 日向でまどろむ猫 アイスキャンドルの後始末に使われたハンマーとバケツ。アイスキャ…

風太郎・アンソロジー

一周忌を機に、一連の「風太郎日記」をはじめ、風太郎にまつわる思い出深いエントリーをゆるく束ねておくことにしました。その節には多くの方から色んな形で大切な思いをいただきました。一年経ちましたが、この場を借りて改めて感謝を申し上げます。どうも…

A sense for surfaces:チャトウィンの写真集

asin:0224060503 WINDING PATHS, pp.162–163 Yak, Everest National Park, Nepal ブルース・チャトウィン(Bruce Charles Chatwin, 1940–1989年)の写真集 WINDING PATHS に寄せた序文の中で、イタリアの作家ロベルト・カラッソ(Roberto Calasso , 1941–)…

センチメンタル・メモリー

風太郎が死んで今日でちょうど丸一年たつ。ひとつの区切りをつけようと思っている。遠い昔のことのようだが、思い出そうとすればつい昨日のことのように様々なシーンが蘇る。心の底に沈殿した感情もふわりと浮かび上がる。感情の記憶はどこにどうやってしま…

老人と老犬

今朝散歩中に見知らぬ老人と老犬を見かけた。ゆっくりゆっくり歩いている。老犬はよたよたと歩いている。老犬と目が合った。老犬が立ち止まった。ちょっと切なそうな目つきになった気がした。私も立ち止まった。小便をするわけでもなかった。私の方をじっと…