2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

コンビニでミニとろろ蕎麦と甘辛ソースの鶏唐揚げマヨおにぎりを買ったら、レジのお姉さんに「お客さん、くじ引きができますよ」と言われて黒いボックスを目の前に差し出された。穴から右手を差し入れ、当る訳がないと思いながらも、ちょっと念じて、指先に…

奈落のイメージ

辺見庸は「奈落」と題したエッセイ(『永遠の不服従のために』asin:4062750856と『言葉と死』asin:4620317993に収められている)の冒頭に次のようなガストン・バシュラール(Gaston Bachelard, 1884–1962)の言葉を引用している。 奈落は眼では見られない。…

言葉の死線を綱渡りするように

老婆心ながら、ちょっと書いておきたい。 萌時 海さんが、いつの間にか肩書きをそれまでの「書き手」から「詩人」に変え、ブログ圏のコミュニケーション作法の常識を遥かに越えて、言葉の「死線」を綱渡りするような驚くべき強度の詩編を次々とこのウェブ界…

藻岩犠牲者の碑

帰宅途中、藻岩犠牲者の碑(北電藻岩発電所建設工事犠牲者の顕彰慰霊碑)に立ち寄った。遊歩道が整備された山鼻川の河川敷の一角にある。所番地は札幌市中央区南30条西10丁目。建立されたのは1994年6月11日。近づくと、ライラックに似た甘い香りに包まれた。…

毎日コツコツと更新するサイトや人生

京都で株式会社シーズを経営する旧知の西垣孝浩さんから久しぶりに便りがあった。シーズが運営する印刷通販サイト「suprint」(スプリント)を紹介するハートの籠った文面からは彼の温かい人柄が感じられて、懐かしさのあまり、彼のブログやツイッターを訪ね…

歴史の死斑

故郷の室蘭にはもう私の実家はないが、嫁さんの実家があるので、帰郷した際にはそちらに泊まる。札幌の自宅を離れるときにはネットからも離れることを心がけていることもあって、義母がとっている室蘭民報という地方紙に目を通すのがささやかな楽しみになっ…

人間の希望

asin:4022574100 1996年1月、徐京植(ソ・キョンシク)さんは真冬のイタリアにいた。 私の父母はいずれも、1920年代に植民地支配下の朝鮮から幼くして日本に流れてきた在日一世である。私は解放後の1951年、京都市で生まれた。尹東柱(ユン・ドンジュ)は自…

三世代の女たち

朝の歩道を年配の三人の女性が横に並んでこちらに向かってゆっくりゆっくり歩いてくるのが見えた。向かって右側、車道側を歩いているのは背の高い比較的若い女性だった。左側の二人は老女に見えた。若い女性が二人の老女を庇護しているように見えた。その三…

秋海棠、酔仙翁、仏桑花、科の木、大葉菩提樹

アメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊, Bull thistle or Scottish thistle, Cirsium vulgare Tenore) アマ(亜麻, Perenial Flax, Linum perenne) シュウカイドウ(秋海棠, Hardy begonia, Begonia evansiana) スイセンノウ(酔仙翁, Rose campion, Lychnis …

電信浜

電信浜 父の七回忌の法要で帰郷した折に、若かりし頃の父と母の縁(ゆかり)の地のひとつ、電信浜を訪ねた。 記憶の彼方へ15:私の知らない母の歌声(2010年04月04日) 防波堤が景観を損ねていたが、自然の海岸線は残っていて、小さな入江、浦には昔の時間が…

野の花の咲く墓地

父の七回忌の法要のため週末を故郷で過ごした。土曜日に父の代まで檀家だった寺に位牌を持参してお経を上げてもらい、日曜日に墓参りをした。祖父母と父母が眠る墓地は海を望む山の中腹にある。人影もなく深閑とした墓地は雑草が伸び放題で、マーガレットと…

蛍袋、待宵草、大花独活、大虎杖、夏椿、大山蓮華、西洋夏雪草、大姥百合、和蘭海芋、房酸塊

ホタルブクロ(蛍袋, Spotted bellflower, Campanula punctata) タチアオイ(立葵, Hollyhock, Althaea rosea) マツヨイグサ(待宵草, Evening-primrose or Suncups or Sundrops, Oenothera biennis) オオハナウド(大花独活, Cow parsnip, Heracleum dul…

住所印の書体

ネットで注文した古書が全国のどこの古書店からどんな梱包で届くかいつも楽しみにしています。最近は三重県、滋賀県、富山県の古書店から届きました。多様な個性が見られます。特に住所印のデザイン、書体に目が行きます。富山の越中松井家の住所印はちょっ…

アジールの精神、精神のアジール化

集落の教え100 原広司は『集落の教え 100』(彰国社、1998年)の中でアジールについて「制度内設定」の観点から次のように述べる。 アジール agir (このagirに引っ掛かった人も少なくないと思いますが、実は2012年1月2日に小島剛一さんから何かの間違いであ…

追悼、志村啓子さん

プリーモ・レーヴィ(Primo Levi, 1919–1987)の本を読みたくなって、図書館でまとめて5冊借りた日、志村啓子さんの訃報に接した。絶句した。リゴーニ・ステルン(Mario Rigoni Stern, 1921–2008)の諸著作を中心とした渾身の訳業を通じて、心の森の奥深く…

痛みと恥

自他の区別から出発するなら、私は他人の痛みを自分の痛みとして痛むことはできない。もしかしたら、自分の痛みさえ十分に痛むことを忘れてかけているのかもしれないとも思う。しかし、誰のものとも言えない深く鈍い痛みから出発するとしたらどうだろう? き…

シーサー、瑠璃蝶草

シーサー(Shisa, 風獅爺) ルリチョウソウ(瑠璃蝶草, Edging Lobelia, Lobelia erinus)、不完全花、南アフリカ原産。

七段花、白花紫蘭、九蓋草、小丸花蜂、瑠璃小灰蝶、北鋸草、小坊主弟切、銀梅花、匂忍冬

イチゲフウロ(一華風露, Siberian geranium, Geranium sibiricum) シチダンカ(七段花, Hydrangea serrata f. prolifera)、「幻のアジサイ」。 シロバナシラン(白花紫蘭, Chinese ground orchid, Bletilla striata) ] クガイソウ(九蓋草, Culver's roo…

ソロー・アンソロジー

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(Henry David Thoreau, July 12, 1817 – May 6, 1862) 例によって、ソローについて書いたエントリーをゆるく束ねておきます。主題的に書いたものだけでなく、例えば、散歩の最中にソローの言葉がふと浮んだ時の話なども含ま…

チャトウィン・アンソロジー

ブルース・チャトウィン(Charles Bruce Chatwin, 13 May 1940 – 18 January 1989) 例によって、チャトウィン関連のエントリーをゆるく束ねておきます。南無さんには「書きっぱなしでいいじゃネェか」と云われそうですが、私は忘れっぽく、編集者も兼ねてい…

記憶の彼方へ17:馬場先生

昭和39年(1964)。室蘭市立高平小学校1年1組。二列目の向かって左端に立つのが馬場先生。私は最後列の左から五番目。 高平小学校の校庭。2010年6月28日撮影。 先日私が通った小学校を訪ねた時に、なんと初めて逆上がりを覚えた鉄棒が四十年以上前とまった…

「海女」の俳句に目覚めた朝

朝日新聞朝刊の俳壇で、金子兜太選の最初の句の「海女」に目がとまり、一気に目が覚めた。いい句だなあ。三重県南伊勢町の方か、、。選評には「母たちも海女だったのだ。今日も、潮のしみた娘たちを迎えて、母の日が終わる」とある。潮の香が漂う。海女に関…

朝顔、旗竿桔梗、山葡萄、杜若

ブタナ(豚菜, Cat's ear, Hypochaeris radicata) アサガオ(朝顔, Japanese morning glory, Ipomoea nil) タチアオイ(立葵, Hollyhock, Althaea rosea) クレマチス‘ローグチ’(クレマチス籠口, Roguchi Clematis, Clematis 'Roguchi') エンドウ(豌豆,…

風の丘

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未来

カカさんの「語り」は三カ月ぶり。「DearDiary」に籠められた未来に対する思いの深さに感じ入る。 DearDiary(「裏庭日記」2010-07-03) ヘイミンさんは素知らぬ顔で二カ月以上先の未来の日記を付け続けている。 「平民新聞」 ナムさんが「未来は現在にしか…

夫婦喧嘩

女房は蜘蛛が大嫌いである。私は蚊が大嫌いである。今年は例年に比べ蚊が少ない。私は嬉しい。だが、蚊が少ないのは今年はわが家の周囲に蜘蛛が目立って多いからである。女房からは蜘蛛を見つけたら退治してくれるように頼まれていて、「分かった」と返事だ…

七竃、薄羽白蝶、唐茱萸、夏椿

シナノキ(科の木, Japanese Linden, Tilia japonica) エゾヤマザクラ(蝦夷山桜, Sargent cherry, Prunus sargentii) ナナカマド(七竃, Japanese Rowan, Sorbus commixta)とウスバシロチョウ(薄羽白蝶, Glacial Apollo, Parnassius glacialis) トウグ…

海の記憶

水上勉(1919–2004) 私は母の胎内でどんな時間を過ごしていたか知らない。私は自分が母からどうやって生まれて来たかも知らない。もし母が生きていれば、私を孕み生んだことを、妊婦としての体験、産婦としての出産あるいは分娩の体験を聞くことができたか…

立葵、蕺草、昼顔、栗、茄子、天鵞絨毛蕊花

アメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊, Bull thistle or Scottish thistle, Cirsium vulgare Tenore) カノコユリ(鹿子百合, Japanese lily, Lilium speciosum)か。 ハナショウブ(花菖蒲, Japanese iris, Iris ensata) シナガワハギ(品川萩, Yellow sweet …

傷ついたイトトンボ

アマ(亜麻, Perenial Flax, Linum perenne) 傷ついたイトトンボ(糸蜻蛉, Damselfly, Zygoptera)、未詳。 エゾノシモツケソウ(蝦夷下野草, Filipendula yezoensis) エゾアカバナ(蝦夷赤花, Broad-leaved willowherb, Epilobium montanum) ホオズキ(…