2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

イサオちゃん、逝く

ヤマの写真家、山口勲さんの訃報に接した。夕焼けを残して沈んでゆく太陽に永遠に置き去りにされるような寂しさを感じている。追いつけない。 静かに送る日。(読む書く歌う旅をする 〜walk on the wild side〜 by 姜信子) 山口勲写真集『ボタ山のあるぼく…

帰り道

五輪大橋

解体現場

帰宅途中、見慣れた一角の解体現場の防塵ネットを透かして瓦礫の山と二台のいわゆるショベルカー(油圧ショベル)の影が見えた。作業の動きは見えない。作業の音も聞こえない。ネットの張られていない面に回り込んだ。すでに作業員の姿はなかった。二台のシ…

仮初めの住み処、懐かしい人生

asin:4062136961 清岡卓行は八十三歳の死の年に自分の記憶のなかの断片の情景について次のように書いた。 長い場合には数十年、短い場合でも数年、私の記憶のなかに断片のままぽつんと孤立をつづけ、ほんのときたま、まったく不意に意識の表面に、それもなぜ…

北のなかの南へ

asin:4582702694 仰ぎ見ていた人物や大切にしていた愛の対象の没年が、自分よりもうはるか下方にあると気づいたときの、なんともいえないもどかしさと困惑、こちらの加齢によっていやおうなく年下になった元年上の才能と向きあおうとすると、私たちはたいて…

ノラや

一週間ほど姿を見せなかったノラ。猫嫌いの妻が「どうしたのからしらねえ」と呟いていた。今朝、家を出るとき、勝手口のそばで丸くなって寝ているノラを見た。夕方家に戻ると、同じ場所で丸くなって寝ているノラがいた。思わず「ノラ」と声をかけていた。

檀、独活、房藤空木、三条蝸牛、杜鵑、秋桜、木立瑠璃草、枸杞

マユミ(檀, Japanese spindle tree, Euonymus sieboldianus)。薬効。 ウド(独活, Udo, Aralia cordata)。薬効。 フサフジウツギ(房藤空木, Buddleja or Butterfly bush, Buddleja davidii) ミスジマイマイ(三条蝸牛, Euhadra peliomphala)。葉はクズ…

長閑なバス停

北海道白老郡白老町字社台 社台 しゃだい 白老町内の地名、川名。永田地名解は「シャ・タイ・ペッ。前・林・川。蝦夷紀行にシヤタイペツの流あり、夷村あり」と書いた。シャ(サ)は前のことであるが、地名では、浜の方を指す。「sha-tai-pet 浜側の・林の・…

大虎杖、車葉草、姫萱草、小紫、鷹の羽薄、昼顔、友禅菊、秋明菊、蝦夷小林檎、木槿、榲桲

オオイタドリ(大虎杖, Giant knotweed, Polygonum sachalinense) クルマバソウ(車葉草, Sweet woodruff, Asperula odorata)。五月にこんな花を咲かせていた。 ヒメカンゾウ(姫萱草, Narrow dwarf daylily, Hemerocallis dumortierii) コムラサキ(小紫…

マッカウス洞窟のひかりごけ

マッカウス洞窟のひかりごけ(光苔, Luminous moss or Goblin gold, Schistostega pennata)。北海道目梨郡羅臼町共栄町。 その日の午後三時半頃、私たちは羅臼町に着いた。海上の霧は深く、国後島はまったく見えない。雨脚が強くなってきた。知床峠を越える…

蝦夷鹿の子、リリィ

海沿いの見知らぬ小さな町にさしかかった時だった。私にはよくあること、ふと、国道から外れて、さらに海岸寄りの細い道に入った。住宅もまばらなその道を速度を落としてゆっくり行くと、海に面した雑草の生い茂った空き地で子鹿が草を食んでいるのが目にと…

西洋鎌柄、姫林檎、粟

セイヨウカマツカ(西洋鎌柄, Black chokeberry, Aronia melanocarpa)。薬効。 ヒメリンゴ(姫林檎, Plumleaf crab apple, Malus prunifolia Borkh.) アワ(粟, Foxtail millet, Setaria italica)。薬効。

ある日、苫小牧で

第一洋食店。大正八年(1919)創業。現在の店舗は昭和二十八年(1953)築。北海道苫小牧市錦町。ブラック・レターのロゴタイプ ‘Restaurant Daiichi’ が建物の外観によく馴染み、いい味を出している。‘n’ が傾いているところに痺れる。店内の雰囲気も料理も接…

蝦夷山薊、浜菊、浜苦菜

エゾヤマアザミ(蝦夷山薊, Plumed thistle, Cirsium heiianum)、別名トウノアザミ。白老町にて。 ハマギク(浜菊, Nippon daisy, Chrysanthemum nipponicum)。白老町にて。 ハマニガナ(浜苦菜, Ixeris repens)。白老町にて。

西洋梨、藪豆、天狗茸、銀杏、偽アカシア、蝦夷山萩、薔薇、独活、七竃、鬼蜻蜓

セイヨウナシ(西洋梨, Pear, Pyrus communis) ヤブマメ(藪豆, Wild bean, Amphicarpaea bracteata subsp. edgeworthii var. japonica)。山菜。 テングタケ(天狗茸, Panther cap, Amanita pantherina)。有毒。 イチョウ(銀杏, Ginkgo, Ginkgo biloba L…

海沿いの小さな町のバス停と駅裏の階段

リフルカを越えると、そこはランポッケ、、。なぜか郷愁に似た懐かしさを覚える場所。 富浦停留所。道南バス路線。北海道登別市富浦町。北海道道701号登別港線、別名登別海岸通。 富浦駅。JR北海道室蘭本線。北海道登別市富浦町。 駅舎はなく待合所があるだ…

KAWASAKI 650

その日の朝はやっぱり雨だった。前日の夕方、クッチャロ湖畔のトシカの宿に着いてまもなく、「血のような夕焼けが見えるわよ」と主の吉沼さんに言われて、部屋の窓から眺めた湖の上の空が燃えるように赤く染まっている光景を思い出していた。宿の前で、同宿…

穂咲七竈

ホザキナナカマド(穂咲七竈, False spiraea, Sorbaria sorbifolia var. stellipila)

小千鳥

コチドリ(小千鳥, Little ringed plover, Charadrius dubius)。北海道伊達市有珠(うす)海水浴場にて。 先日、懐かしいはずの場所を訪ねた。ところが懐かしさをまったく感じることはなかった。それどころか、生まれて初めて来た見覚えのない場所のように…

蝦夷尖鼠

エゾトガリネズミ(蝦夷尖鼠, Shrew mouse, Sorex caecutiens ssp) 北海道で「モグラ」と言えば、トガリネズミのことを指す。トガリネズミは「ネズミ」という名がついているが、齧歯類のネズミとは違い、モグラやハリネズミと同じ食虫類である。今朝、久し…

洋種朝鮮朝顔、蝦夷山萩、天狗茸、小丸花蜂、黄花秋桜、紫苑、秋桜、細扁虻、木立朝鮮朝顔、靫草、狗尾草

ヨウシュチョウセンアサガオ(洋種朝鮮朝顔, Korean morning glory, Datura stramonium)。薬効。 エゾヤマハギ(蝦夷山萩, Shrub bushclover, Lespedeza bicolor Turcz.) テングタケ(天狗茸, Panther cap, Amanita pantherina)。有毒。 コマルハナバチ(…

竹浦の砂州

白老町竹浦、敷生(しきう)川河口の砂州 カモメの群れを背にして両脚を投げ出して座り込み、放心したように動かない翁の姿からしばらく目が離せなかった。1965年、ニコラ・ブーヴィエは白老のアイヌを訪ねた後、この辺りを歩いて、登別温泉に向かったのだっ…

野葡萄、白蝶草、柳花笠、夕顔、藪蘭、蝦夷山萩、薔薇、西洋大丸花蜂、木槿、秋明菊

ノブドウ(野葡萄, Porcelain berry, Ampelopsis glandulosa var. heterophylla) ハクチョウソウ(白蝶草, Butterfly gaura, Gaura lindheimeri) ヤナギハナガサ(柳花笠, Verbena, Verbena bonariensis) ユウガオ(夕顔, Bottle gourd, Lagenaria sicera…

秋鮭を狙う男達

登別川河口 登別 のぼりべつ 川名、町名。登別温泉で名高くなったこの名の原形はヌプル・ペッ(nupur-pet 水の色の濃い・川)であった。従来このヌプルをただ濁っていると訳され、バチラー博士はmuddyと書いてきたのだが、少し違っていたようだ。ヌプルは元…

幌戸湿原

9月1日の朝、霧多布岬の宿を出発した私たちは霧の中を浜中湾から根室半島に続く海岸線を嘗めるようにして納沙布岬を目指した。浜中湾の北岸の幌戸(ぽろと)に差しかかったとき、突然、左手の霧の中に瑞々しい緑の広がりが現われて、その上に焦茶と白の二頭…

おはよう、ノラ

、、、。あいつは顔を合わせるたびに、「ノラ、ノラ」と声をかけてくる。気が知れない。生きている。理由はない。

浦菊、蝦夷河原撫子、海蘭、浜茄子、粘り菊、山母子、蝦夷山薊

ウラギク(浦菊, Sea aster, Aster tripolium) エゾカワラナデシコ(蝦夷河原撫子, Superb pink, Dianthus superbus var. superbus) ウンラン(海蘭, Linaria japonica)。薬効 ハマナス(浜茄子, Ramanas rose, Rosa rugosa Thunb.)。薬効。 ネバリノギ…

ジョナス・メカスの日記から:詩の本質

WTC Haikus, Jonas Mekas' Diary, September 10, 2011 ジョナス・メカスの9月10日の日記に、‘WTC Haikus’と題した作品が上げられた。9.11を翌日に控えて、メカスの胸のうちにどんな思いがどんなイメージと共に去来したのか。以下のような内容の説明が付され…

蝦夷山萩、紅小灰蝶、姫女菀、千島風露、葛、蝦夷鳥兜、木天蓼、孔雀蝶、白花萩

エゾヤマハギ(蝦夷山萩, Shrub bushclover, Lespedeza bicolor Turcz.) ベニシジミ(紅小灰蝶, Small Copper, Lycaena phlaeas daimio) ヒメジョオン(姫女菀, Annual fleabane, Erigeron annuus)。薬効。 チシマフウロ(千島風露, Woolly geranium or W…

玉簾、姫萱草、薔薇、白山吹、亜米利加芙蓉、蕗、溝蕎麦、蝦夷小林檎、白花桔梗、洋種山牛蒡

タマスダレ(玉簾/珠簾, Fairy Lily/White rain lily/Autumn zephyrlily, Zephyranthes candida) ヒメカンゾウ(姫萱草, Narrow dwarf daylily, Hemerocallis dumortierii) キャンベル・アーリー(Campbell Early)か バラ(薔薇, Rose, Rosa) シロヤマブ…