言語哲学入門

受講生の皆さん、こんにちは。

明日の授業までに、メインサイトにアップした「論理哲学論考(1〜2)」をじっくり眺めておいてください。サムネイル(縮小写真)をクリックすると拡大写真が表示され、ドイツ語、日本語、英語の「論考」の最初の部分を見ることができます。ドイツ語、英語はオリジナル初版本のコピーをデジカメで撮影したものです。20年以上前の私の書き込みが見えます。日本語訳は授業で紹介した岩波文庫版からのものです。


明日の授業では手作りの資料も使って、ある架空のコラボレーション(共同作業)の中で、その三つの違った言葉の間を往復しながら、あるいは、その「間」そのものに注意しながら、じっくりと、あまり先を急がずに、言葉の秘密、あまりに明白すぎるために人はそれを見逃してしまうような時間空間を皆さんと共有できればと思っています。


言葉の意味を理解するとか、使い方を習得するとかいうことではなくて、言葉そのものに触れる、つまり一文字一文字の形やそれらがつながったときの形を凝視したり、また一音一音の響きとそれらがつながった時の音響に耳を澄ますことを通して、それが「梯子」ないしは「階段」を昇ることで、そうして言葉の秘密の、普通あまり気づかれない、「屋上」へ出るための「入口」を発見しましょう。