言語哲学入門

受講生の皆さん、こんにちは。

今回の授業では、急遽プランの一部を変更して、前回配付したテリー・イーグルトンの文章に登場した、現代の思想や文化を考える際に見逃せない「モダニズム」の動向、ヴィトゲンシュタインの『トラクタートス(論考)』を読む際にも、20世紀初頭の時代背景、文化的背景として知っておいたほうがよい動向に関連して、ビデオ『マルセル・デュシャン』を観てもらいました。「美術」の解体者、常に新しい「意味」を企画し続けることを通じて、「美術」を外へ外へと開き未知の地平を開拓し続けたデュシャンの姿勢は、「哲学」に対するヴィトゲンシュタインの態度に深いところで繋がっています。

さて、今回は一気に『論考』の「出口」まで案内する予定でしたが、残念ながら、途上で授業終了チャイムが鳴ってしまいました。配付した資料を再度熟読して不明な点などをチェックしておいてください。また重要な「岐路」を案内するためのベンヤミンの資料も使わず終いでしたが、非常に面白いですから、ぜひ目を通してみてください。両方とも次回も使用します。忘れずに持参してください。