専門演習

参加者の皆さん、今晩は。

蕭白の絵の凄さは、横尾忠則さんが語るように、理性や知性を超えた一種の狂気の世界を描いてところにあるという意見をなるほどと思いつつ、しかし90歳を超えても現役で舞う大野一雄さんから受ける衝撃はそれだけではないと皆さんも感じたのではないでしょうか。斎藤君は、日常と舞台のコントラストについて触れてくれました。安藤君は、「死」そのものを舞っているようだと語ってくれました。

感性→理性→知性→霊性のステップや、魂と霊の違いと関係、身体と宇宙の関係、美と醜の深い意味など、私も板書しながら、ある肯定的な意味で「食欲がなくなる(抑えられる)」ような無意識の反応が自分の「脳」の中で生じているような不思議な感覚を覚えていました。まさに「霊性」が働きだしたかのような感覚とでも言えばいいでしょうか。

それにしても皆さんが、失礼な言い方ですが、私の予想を裏切る深く鋭い感想を述べてくれたことを非常に嬉しく思います。皆さんの言葉が私の勉強にもなる。

これを機会に、舞踏の世界、それは衣装の世界とも深く繋がっていますから、にも関心を向けてください。