藻岩山


午前遅めの風太郎との散歩中に、持参したデジタルカメラで撮影した藻岩山。随分小さく写っている。

肉眼の実感としてはズーム撮影したこの写真に写っているくらいの印象だった。

しかも、肉眼では捉えていなかった雲が、上の写真にはかなり大きな存在感を伴って写っている。このような肉眼とカメラがとらえる外界のイメージの大きな違いを確認しては私は面白がっている。理論的な説明以上に、そのような追体験を重ねることで、肉眼の眼力を鍛えることができるような気さえしている。
奄美大島から帰ってから、日課の散歩中もカメラを持ち歩くようになった。カメラを右手に持っていると、特別何かを狙って撮ろうとしているわけではないのに、今までにない身体の動かし方をするようになった。たびたび振り返るようになった。サッカーの中田選手のように、きょろきょろ辺りを見回すようになった。すると自然に「撮りたいもの」が見えてくる。で、撮った写真を後から見ると、上で書いたような違いを多く経験することになる。これは日常の「非日常化」のひとつの試みでもあるが、大変面白い。ただし、犬を連れた散歩でなければ、かなり不審な人物に思われるのは間違いない。街中や建物の中で、不審がられずに、写真やムービーが撮影できる方法を目下検討中である。