ジョナス・メカスによる365日映画、27日目。
Day 27: Jonas Mekas
Saturday Jan. 27, 2007 7 min. 27 sec.
Dalius Naujo & Friends,
of Himalayas,
accompany Douglas
Gordon as he sings a
Scottish folk ballad
at a happy jam session
at Anthology.
ヒマラヤ出身のパーカッショニスト、
ダリウス・ナウージョ(Dalius Naujo)と友人たちが伴奏するなか
ダグラス・ゴードン(Douglas Gordon)はスコットランドの民謡を歌う
アンソロジーでの幸せなジャム・セッション。
場所はアンソロジー(Anthology Film Archives)。登場するのは1月7日にも登場した面々。昨年6月ジダンのドキュメンタリー映画『ジダン 神が愛した男(Zidane:A 21st Century Portrait)』で日本でも知られるようになったスコットランド出身の映像作家ダグラス・ゴードン(Douglas Gordon, 1966-)は、短く刈り込んだ頭がジダンのようでもある。彼が歌うスコットランド民謡に合わせてジャズ風の伴奏が即興で繰り広げられる。楽しそうなジャム・セッション。ジャム・セッションとは即興ジャズ演奏会を指すが、元来「ジャムjam」は詰まった状態、おしくらまんじゅうのような状態のこと。ジャム・セッションの語感には、放っとけば寒いままの心と身体を暖める人間の知恵が継承されている。果物のジャムだって、似たロジック。後半、メカスの張り裂けるような歌声も聴こえる。