瑠璃唐草と呼びたい

札幌、晴れ。暖かい。

乾いたアスファルトの道が、見える範囲で、藻岩山に「つながった」。

東西の通りの家の北側の日陰の雪が一番解けにくいのだが、それもかなり解けた。

タンポポ公園に差し掛かったら、目の前の蝦夷の小林檎の樹にヒヨドリ(Brown-eared Bulbul)のカップルが飛来した。そのうちの一羽を撮影することができた。こんな間近で見たのは初めてだった。こちらに気づいていたが、カメラを向けても意外にも逃げなかった。昨日、メカスの365日映画の下調べ中に雨にちなんだ名曲をいろいと思い出して、カーペンターズの「雨の日と月曜日」を久しぶりに、二十年以上ぶりに、聴いたのがきっかけで、カーペンターズの曲の歌詞の予想外の深さにとらわれて、カレン(Karen, 1950-1982)の病と32歳での突然死のことなどとの関係をいろいろと考え込んでしまったら、とまらなくなって、YouTubeにアップされていたカーペンターズ関係のビデオを全部見てしまい、なつかしいカーペンターズの曲を改めてというか初めて聴くような気持ちでかなりの数聴いたのだが、その中の"Close to you"を、今朝の散歩中に鼻歌まじりで口ずさんでいる、傍からみれば、挙動不審、気持ち悪いにちがいない中年オヤジの自分がいた。"Why do birds / Suddenly appear? Hmmmm..."

YouTube - The Carpenters - Close to you(1970) 03:38 sec.
http://www.youtube.com/watch?v=QUDshT19j8Q


トウモロコシ畑の可憐な小さな花は、舗道から3メートルほど入ったところの雪が解けて顔をのぞかせた地面のごく狭い範囲に押しつぶされたように50センチ四方くらいに広がるよごれた葉のなかにまばらに五つくらいしか咲いていない。

舗道からは見えない。

1メートル以内に接近してようやく見える。

本来はもっと鮮やかな濃い青紫色の花のようだが、色が薄い。もしかしたら、絶滅危惧種の在来の種イヌノフグリか、あるいはそれとのハイブリッドなのかもしれないとも思ったが、その点は不明である。興味のない風太郎を無理矢理引っ張って、花のすぐ傍にしゃがみ込んで接写した。そうしている間、不思議と昨夜判明した「オオイヌノフグリ」(Persian speedwell)という名前は思い浮かばなかった。こうして思い出しながら記録しようとすると、その名が浮かんでくる。が、やはりどうもその名の姿と響きには抵抗がある。そこでいろいろあるマイナーな別名を眺めているうちに、「ルリカラクサ(瑠璃唐草)」が気に入り出した。「ルリカラクサ」なら、花の色と全体の特徴も押さえているからである。今日からプライベートには「この花」、「この植物」を「ルリカラクサ(瑠璃唐草)」と呼ぼうかなと思った。ふと、名前は、固有名は、なくてもいい、という変な考えが浮かんだ。