札幌、晴れのち曇り。暖かい。
藻岩山はすっきりと見えた。
家を出てすぐ、昨日開花したばかりだった近所の桜、エゾヤマザクラの花の広がりが目に飛び込んできた。
町内には庭にツツジ(Ericaceae, Heath family)を植栽しているお家が少なくない。
エゾムラサキツツジ(Rhododendron dauricum, Arctic Pearl)の深い紫の色が目につく。
そしてその変種らしいシロバナトキワツツジの白い色とのコントラストも目をひく。
さらにレンギョウ(連翹, Forsythia suspensa, Golden Bells)の黄色の印象がそこに加わる。
原生林の中でも桜が咲き始めた。三本の若木だった。白樺にも若葉が出始めた。ヤナギ系(Salicaceae, Salix)の大きな樹々の若葉も目立つようになり、原生林に新緑が広がり始めた。
道端で、フキノトウ(Fuki, Giant Butterbur)、クルマバソウ(Asperula odorata)、ツクシ(Equisetum arvense, Field Horsetail)のトリオが目に入った。
タンポポ公園のエゾノコリンゴ(Malus baccata var. mandshurica)も若葉に被われていた。
昨日開いた梅(Prunus mume, Ume)の花をよく見てみた。
サフラン公園のハクモクレン(Magnolia heptapeta)。花に重量感がある。花弁が肉厚。
トウモロコシ畑の隅っこのルリカラクサ(nemophilia)の一群の中で、ハコベ(Stellaria)が咲いていた。
セイヨウワサビかオランダガラシ(クレソン)かと一人で騒いでいたこの植物は、同じアブラナ科でも、ナズナ(Capsella bursa-pastoris, Shepherd's purse)のようだ。あの芭蕉が「よく見れば/薺花さく/垣根かな」と詠ったナズナ。
こうして見ても、キタコブシ(Magnolia praecocissima var. borealis)の花はハクモクレンの花とは異質だ。
キタコブシを植栽しているお宅の庭で、桜の若木が花を咲かせていた。
見知らぬ木の芽、蕾。
町内を一周し、自宅すぐそばのエゾヤマザクラ(Prunus sargentii)の下まで戻ってきて、見上げた。ほぼ満開の花もある。蕾もある。
数秒間「花見(cherry-blossom viewing)」を味わった。