大姥百合、磯躑躅(蝦夷躑躅)、蝦夷赤花

札幌、曇り。暑くはないが蒸す。風強し。湿った生暖かい風が颱風の存在を感じさせる。今頃、東海沖を東に進行中なんだと想像する。颱風は地球の大きな呼気のようなものだという考えが浮かんだ。それは災害を引き起こすことも含めて南からの何かの使者、メッセンジャーなのかもしれない、などとも。

藻岩山。雲の様子からも大気の不安定さが分かる。それにしても写真になると電線がうるさいほど目立つ。

昨日記録した原生林の中にすくっと立っている細い棒のような草の花はオオウバユリ(大姥百合, Cardiocrinum cordatum)、別名エゾウバユリだった。この状態で開花しているらしく、薄い黄緑色。図鑑でしか見たことのない野生のユリや、特に野生のランが見たいと思っている。

え?細長いツツジ特有の葉を沢山つけた低木にまだ小ぶりの白い花が咲いていて、驚いた。写りは悪いが、花の雄蕊が長過ぎるのが印象的だった。イソツツジ(磯躑躅, Ledum palustre)だった。「磯(イソ)」は「蝦夷(エゾ)」が転訛したものらしいが、「磯」という漢字を当てたのはどうかと思う。エゾツツジ蝦夷躑躅)でいいのに。

家裏にお気に入りのエゾアカバナ蝦夷赤花, Epilobium montanum)が極小の花をつけた。直径7〜8ミリ。

この一週間で写真には撮っていないが、毎日一瞬目に留まるのは、マメ科のムラサクツメクサ、シロツメクサ、イネ科の雑草たち(ちゃんと区別はついていないが、コヌカグサ、ハルガヤ、スズメノテッポウ、など)、ヒメジョオン(姫女苑)、ピンクを花を吊り下げたヒレハリソウ(鰭玻璃草)などなどである。特に最近雑草たちが気になり出した。イネ科の雑草のなかには、陽の当たり具合で銀色や金色に輝く美しいものがある。