ブログらしからぬ/ブログならではのコミュニケーションの例

のっぴきならない人生を歩んでおられるEmmausさん(id:Emmaus)からは今までに何度か謎の通信をいただいている。それは私の過去のエントリーへの氏の過去のエントリーからの現在におけるトラックバック(TB)という、一瞬目眩に似た感覚を覚える、しかし非常に嬉しい通信、コミュニケーションだ。(誤解なきよう。それはよくある単に過去のエントリーへの現在からのTBではない。)一方ではそれは「忘れていないでしょうね」、「思い出してください」というメッセージでもあり、また他方では私が常識的に過去に押し流してしまっている自分、忘れかけている自分にハッと気づかされる、現在を矮小化してしまいがちな自分に気づかされる大変貴重な一撃的コミュニケーションである。

例えば、昨年暮れの2006年12月27日の私のエントリー、「unlearn(学びほぐす)」に対して、今年2007年5月7日のEmmausさんのエントリー、「自立とは何か」からのTBが、昨日2007年8月25日に送信された。これは一見、ブログらしからぬコミュニケーションのように感じられるかもしれないが、実はブログ、インターネットならではの、空間的距離を超えるのはもちろん、時間的な距離をも超える、良い意味で「錯誤」する魅力的なコミュニケーションであると思う。このトラックバックは無から生まれたわけではもちろんない。それは、Emmausさんの一昨日2007年8月24日のエントリー「遠くになって近くに感じること」に対する私の極短いコメントに対する応答ではあった。

それにしても、ブログ上でこんな風な素敵なコミュニケーションが成立しうるとは、最初は驚きだった。これはブログに使われない、ブログを使いこなしたコミュニケーションのひとつであると思う。そういうことができるのは、Emmausさんが常日頃のコミュニケーションにおいて絶えず「アン・ラーン(unlearn)」なさっているからだとも。