Belly Dance is sensual and decadent?:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、9月、245日目。


Day 245: Jonas Mekas
Sunday, September 2nd, 2007
4 min. 48 sec.

Back in Paris,
Belly Dancing
adventure ---

パリに戻り、
ベリーダンス
冒険…

「パリに戻り」というのは、パリで撮影した8月26日8月28日に続く「パリ・シリーズ」に戻るという意味。

メカス一行はパリのアラブ系のカフェにいる。あの独特の単調なリズムの音楽が店内には流れている。カウンターの中には店主らしい年配の女性がいる。ウェイトレスらしい若い女性がカウンター越しに店主と話している。姿が映らないメカスたちはカウンターの中が見えるテーブル席にいる。カメラはテーブルの高さからやや仰ぐようにカウンターの方を捉えている。

ナレーション的なメカスの声が入る。ベンの要望でベリーダンサーを探しているらしい。偶然、そのカフェのウェイトレスが自称「上手いベリーダンサー」で、実際に踊ってみせてくれることになったようだ。踊ってみせるといっても、カウンターとテーブル席の狭い空間で、軽ーく、軽ーく腰を回転させたり上下させたりするだけだが、ちらりと映ったセバスチャンは照れている。たしかに、実際にその軽さがなんとも官能的ではある。官能的かつ退廃的がベリーダンスの一般的な形容だが、いうまでもなく、官能的であることは退廃的を必ずしも意味しない。むしろ生の退廃を巧みに逸らす運動こそが官能的なのだと思う。アルゼンチン・タンゴもそうだと思うが、死の欲動タナトス)を巧みにコントロールして、エロスに転換する知恵は大切だと思う。

コンパクトなベリーダンスの解説は「ベリーダンスとは」を参照。