Rugby World Cup 2007 France:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、11月2日、306日目。


Day 306: Jonas Mekas
Friday, November 2nd, 2007
5:27 min.

in Paris, at the
bar Au Passage,
we watch France
lose rugby to
Argentina --

パリのバー、
オ・パサージュ
皆でフランスがアルゼンチンに
負けるラグビーの試合を見る

照明を落とした薄暗い店内に大型のモニターが設置されていて、紺のユニフォームのフランス代表と白と水色の横縞のユニフォームのアルゼンチン代表がぶつかりあう映像が流れている。店内にはフランス代表の動向に一喜一憂する声が溢れている。

ラグビーワールドカップ2007フランス大会は9月7日に開幕した。10月19日にフランス対アルゼンチンの3位決定戦が行われ、10-34でフランス代表はアルゼンチン代表に負けて4位だった。ちなみに、日本代表は予選プールBに属し、強豪オーストラリア、ウェールズを筆頭にフィジー、カナダと戦ったが、結果は1分け3敗の勝ち点3で4位、決勝トーナメント進出はならなかった。また、10月20日の決勝戦は、南アフリカイングランドを15-6で下し優勝した。

試合終了後、テーブルを囲んで談笑する一行。先ほどのモニターにはエルビス・プレスリーElvis Aron Presley, 1935-1977)が歌う映像が流れている。歌は聞こえない。「ここは本当にパリだよ、本当のパリ、でもカリフォルニア・ワイン」とカメラに向かって言うパイプ(Pip Chodorov, 1965-)。「それにエルビス」とメカスの声。髭面のジュゼッペ(Giuseppe Zevola, 1952-)がいる。ベンとセバスチャンもいる。他に素性不明の女性四人と男性一人。その男性だけがアジア系。メカスを入れて総勢十人。セバスチャンの隣に座る若い女性は彼の恋人のようだ。10月28日のフィルムでも二人はいかにもカップルに見えたのだった。メカスは他の人よりも彼女を強く意識したようなカメラワークをする。「息子にもやっと恋人ができた」と言いたげに。とても繊細ではにかみ屋だったセバスチャンが最近逞しくなったような気がするのはそのせいかもしれない。