ジョナス・メカスによる365日映画、11月6日、310日目。
Day 310: Jonas Mekas
Tuesday, November 6th, 2007
5:33 min.
this is the final
installment on
Maxi, Anthology's
cat ---
これは
アンソロジーの猫、
マキシに関する最終回。
アンソロジーの「主人」と言われた猫マキシは9月23日に死んだ。これまでマキシに関するフィルムは9月15日、9月16日、9月21日、9月24日の四回にわたる。
9月24日のフィルムではイースト・リバー河畔でマキシ追悼を行うメカスがいた。今日はその同じイースト・リバーを遊覧船に乗って横切るメカス一行のシーンから始まる。しかしその現実の川と目的地は次のような象徴的な意味へと真剣に読み替えられる。
we cross the
river Styx and came
to the Elysian Fields,
the final resting place
of Maxi
すなわち、
ギリシア神話に基づいた表現だが、日本流に言い直せば、三途の川を渡って、極楽浄土にやって来たということである。
マキシの遺体か灰を埋葬したお墓を取り囲むメカス一行。年配のアンソロジーの関係者が「マキシは長い間、アンソロジーの魂みたいな存在だった。マキシがいなくなってとても寂しい。マキシに」とマキシの冥福を祈る挨拶をし乾杯の音頭を取る。一行はマキシの魂に向かってグラスを掲げる。
一匹の猫の死のためにこういう儀式を真剣に執り行うに至る大人達の生き方は素敵だと思う。