受容と再出発

人はそれまで半ば無意識的に反射的に自制したり拒否したりしていたものを受け容れたときに再出発できるのだと再認識した。12月7日のエントリー「ピナ・バウシュ:「鬼」を飼う女」で引用したピナの言葉が身に滲みる。

私とダンサーたちは、日が変わるたびにまっさらな自分になって、自身と世界を発見する旅に出ます。テーマは、生のための言語を見つけること。これからも恐怖、苦しみ、そして美を表現していきたい。

毎朝、散歩しながら、「昨日」を重たく引き摺る自分に嫌気がさす時間を経験する。それを乗り越えて再出発できる瞬間はいつ来るか分からない。ちょっとしたことがその引き金になる。文字通りにではもちろんないが、ある意味で自分をリセットできたとき。すべてが「今、ここ」にあることのリアリティの前で背景に退く瞬間に。