エリカ(ヒース)、ハクサンチドリ

札幌、曇り。ところどころ晴れ間が覗く。風やや強し。「リラ冷え」二日目。久しぶりに厚手のフリースを着込む。それでも寒かった。


原生林で一番存在感のあるケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata)もすっかり新緑、若葉に覆われた。



空き地にはルピナス(昇藤, Lupine, Lupinus polyphyllus)の葉が目立つようになってきた。昨日の雨露が残っていた。宝石のように見える。



住宅街でいつも通る道から久しぶりにちょっとだけ外れた。新しい出会いがあった。嬉しくなる。エリカ(ヒース, Heath, Erica canaliculata)。葉が杉のように細いが、ツツジ科である。厳しい環境に育ったためらしい。追記:同じツツジ科のエゾノツガザクラ (蝦夷の栂桜, Phyllodoce caerulea)かもしれない。


久しぶりに下を通りかかったニホングリ(日本栗, Japanese Chestnut, Castanea crenata)の木には小さな若葉が出ていた。


カエデ(蝦夷板屋, Acer mono Maxim. var. )の花を初めて間近に見る。


空き地のヒメリンゴ(姫林檎, Chinese crab apple, Malus prunifolia or Malus×cerasifera)はまだ蕾みだった。


Hさん宅の庭にまた変わった花が咲いていた。ハクサンチドリ(白山千鳥, Orchis aristata)のようだ。ラン科の高山植物だ。


ついでに、そのHさん宅で先日見かけてアケビと記録したチョコレート色の花(雌花)は、正確にはミツバアケビ(三葉木通, Akebia trifoliata)だった。このミツバアケビについていい事を知った。

10月の初めにはたくさん実をぶら下げる
実は縦に割れ、中の黒い実をつつんでいる白い所が食べられる
若葉は食用にする
茎は煎じて腎臓などの薬とする
つる性落葉木で、何十メートルも木に巻き付きはい上がる
果実はあけびより、この三葉あけびのほうが大きくて甘い
高い木になっている事が多く、鳥しか食べれないのでなかなか口に入らない
種類で探す花図鑑3ミツバアケビ


タンポポ公園のニセアカシア(贋アカシア, Locust tree, False acacia, Black locust, Robinia pseudoacacia L.)、別名ハリエンジュ(針槐)の若葉。「ハリ(針)」も見える。


サフラン公園でライラックの花の蕾みに鼻を近づけていた少年に出会った。「匂う?」と尋ねると、首を横に振った。私も鼻を近づけてみた。微かに甘い香りがした。「ちょっと匂うね」風太郎が少年に挨拶していた。



寒いから、今日は出会えないだろうなと思っていたら、廃庭で二匹の猫に出会う。上はアズマシャクナゲの下に潜んで何かを狙っている様子のまだ幼い猫。呼びかけてもこちらを見向きもしなかった。下はその近くで風太郎に警戒する様子も見せず、妙に落ち着きはらった猫。


ああ、サクランボだ。セイヨウミザクラ(西洋実桜, Wild cheerry, Prunus avium)の果実。