クリシュナはヨーグルトがお好き


日月眼を輝かせるクリシュナ神(19世紀のインド細密画部分*1

講義終了後、ネパールからの留学生が携帯電話の待ち受け画面を嬉しそうに見せてくれた。なんと、壺のヨーグルトをかき混ぜるクリシュナだった。「アッカンベー」の起源の話にクリシュナ神が登場したのがよほど嬉しかったと見える。ネパールではどの家にもこんな可愛いクリシュナの絵が飾ってあるそうだ。しかも若い娘が待ち受け画面にしている。まるで人気アイドルである。噂には聞いていたが、なるほどと実感した。ヒンズー教では「日月眼」を輝かせ全宇宙を文字通り体現した神の表象であった。それが恋愛物語の中で主人公の美少年、美青年の姿をとるようになった。留学生は壺のヨーグルトをかき混ぜる動画版クリシュナまで見せてくれた。

ちなみに、インドでは「クリシュナ聖誕祭」があるそうだ。

*1:杉浦康平『かたち誕生』020頁より