「街の海へ船を漕ぎ始める」平民さんを応援する

みんな、もっと孤独に、もっと自由に、もっと強くなれ!

街の血管、まるで「血の川」だ。他人が流す夥しい量の血を全身に浴びて、自らも大量の血を流しながら、彼は街の海へ自分という小舟を漕ぎ始めた。

ぼくはぼく自身に賭けている。いま、本心からこう思う。ぼくは自分一人では、自分の生活すら支えていくことが出来なかった。そしていま、色んな人たちのおかげで、ぼくは継続して写真をやらせて頂いている。写真をやらせて頂いている。ぼくを支えるのはその一点であり、その一点がぼくのすべてだ。この「街海」というシリーズは、最終的には一冊の本にしたい。

自分の写真や文章が現在どの程度のレベルでしかないのか。そういったことは人から言われるまでもなく自分自身、かなしいほどによくわかっているつもりだけれど、そのような認識が生み出したものはといえば、ぼくの両足にいまだつながれたままになっているこのクソ重たい枷だけだ。だからこそぼくはこの企画とともに成長していきたいし、写真も文体も変わっていくだろうと思う。長い時間をかけて(それでもある一定の期間を定めた上で)、一冊の写真集を作るという前提で今後自分は動いていくので、日記にこのシリーズをどこまでのせていくのかは全く決めてないけど、今回更新した「この街が好きなんや」というのは序章に続いての第一章、試運転のつもりで書いた。だいたいこういった雰囲気でやっていきたい、ここで書いた地平からぼくは出発していきたい、というのを見せたかった。

応援してくださった人、そして今回ここまで読んでくださった人、本当にありがとうございます。ぼくは将来なんとしてでも、俺の人生捨てたもんじゃなかったな、あのときのおまえらのおかげで!と振り返りたいので、残り少ない今年の数日と来年の一年、気合いを入れてやっていきたいと思います。平民新聞を愛してくださっている方々へ。ぼくはあなたの期待にこたえたい。これからもよろしくお願いします。

「この街が好きなんや」(『平民新聞』2008-12-11)

頑張れ、平民!