奇妙な夢

夢はすべて奇妙といえば奇妙なのかもしれないが、横浜の港が見えるホテルの部屋で明け方奇妙な夢を見た。その時の感触が何日たっても消えない。海に面した明るい部屋のガラス戸を開けて、ある知人が私が制止する声を振り払うかのように、飛び出して行った。砂浜の上を私は彼の後を追いかけた。次の瞬間、彼は仰向けに水の中に半ば沈んでいた。そして彼の周囲には裸の赤ん坊が二人か三人同じように仰向けに半ば沈んでいた。仰天した私は慌てて、次々と彼らを水から引き揚げた。そこで目が覚めた。そのときの冷たい水と彼らの冷えきった体の感触が両手に残っている。