ムクドリ、シジュウカラ


ムクドリ(椋鳥, White-cheeked Starling, Sturnus cineraceus

シジュウカラ四十雀, Great Tit, Parus major

原生林に耳を澄まし、目を凝らした。久しぶりだった。あちらこちらで樹の枝に積もった雪が少しずつハラハラと落ちる。陽の光を浴びて煌めきながら。美しい。落ちるところを撮影しようとして何度もシャッターを切ったが一枚も写っていなかった。なぜかビデオに切り替える気は起こらなかった。ヒヨドリが甲高い声でピーピー鳴きながら樹々の間をせわしなく飛び交っていた。住宅街の方から一羽の野鳥が飛来した。スズメより二まわりくらい大きい。橙色の嘴と脚。ムクドリだった。ひと月前に大通公園で遭遇した大群(→ ムクドリの大群)を思い出す。時折どこからともなく木を啄く小さな音が聞こえる。近くで可愛らしいさえずりが聞こえた。声のするあたりを探すと、いた。黒く太い「ネクタイ」。シジュウカラだった。