傷だらけの2002年製造の初代(二代目? はっきりしない)iPod。まだ現役で活躍中。アメリカにいた頃、空気を吸ったり、水を飲んだりするように、このiPodで坂本龍一の音楽を聴いていたことを懐かしく思い出す。しかし、このブログ上では彼の音楽についてはついこのあいだ実際に生で演奏を聴くまでは書いたことはなかった。少数民族、六ヶ所村、PSE法、地球温暖化等の諸問題を受けて彼がインターネットも活用しながら起こしたアクションに触発されて書いたものがほとんどだ。私にとっての坂本龍一は、自由な表現活動、ひいては自由な生き方を無闇におびやかすもの、それどころか、すべてを「死滅」へと追いやる動向、そういう兆候を敏感に察知し、レジスタンス(抵抗)の運動を、露骨にノーを叫ぶのではなく、大きなイエスの中に小さなノーの響きを散りばめて、とてもスマートに組織し、浸透させてきた存在だと言えるかもしれない。……そういうわけで、未完の坂本龍一・アンソロジーです。
- 青山真治監督『路地へ 中上健次の残したフィルム』(2005年11月24日)
- 萱野茂さん追悼(2006年05月11日)
- stop-rokkasho.org、『六ヶ所村ラプソディー』(2006年05月17日)
- 『An Inconvenient Truth』(2006年05月31日)
- STOP-ROKKASHO.ORG、『六ヶ所村ラプソディー』(2006年06月02日)
- 坂本龍一「エゴからはじまる新エコロジー」の読解(2006年06月23日)
- 『六ヶ所村ラプソディー』を観る(2006年06月29日)
- 池澤夏樹「異国の客」:見えない道(2006年07月13日)
- stop-rokkasho T(2006年08月06日)
- 「ひっかかり」と「はてな」(2006年09月03日)
- 「遅い」コミュニケーション(2006年09月18日)
- 「ひっかかり」の閉鎖にひっかかった(2006年11月20日)
- ブドウ畑のバラ、炭坑のカナリア、坂本龍一(2008年01月31日)
- ネットの自由を奪う(2008年12月04日)
- もっとよく知り、もっと深く絶望する(2009年02月07日)
- think pessimistically act optimistically(2009年02月08日)
- 「手話で語られた愛……」(2009年02月11日)
- 木を植える音楽家、坂本龍一(2009年04月14日)
- クルミスマイルからモア・スマイルへ(2009年04月19日)
- 坂本龍一を聴く@札幌キタラ(2009年04月19日)
- バイオマスのコップからコンサートの背景へ(2009年04月20日)
- グールドの鳥打ち帽:坂本龍一のグリーンランド旅日記(travel itinerary)から(2009年04月21日)
- 水の精霊(2009年04月25日)