読みたかった本が届く。
2005年、東京の谷中・根津・千駄木、通称「谷根千」と呼ばれるエリアで「不忍ブックストリートの一箱古本市」がスタートした。「一箱古本市」とは、その地域に点在する店の軒先を借り、その前で一人が一箱の古本を販売するという、誰もが自由に参加できるイベントである。(本書カバー見返し解説より)
数十冊の本が並ぶ一箱というスペースは、その店主の読書や経験、生活が反映されたいわば「宇宙」である。その宇宙の前で立ち止まる人たちは、本を読み、本を買い、そして本と遊ぶという感性を持っていると、ぼくは思う。
紋切り型のように「読書離れ」や「出版危機」を叫ぶのではなく、もっと日常的な場所から、本との付き合い方を見直してみたい。そう考えて、ぼくはこの本を書いた。(本書「はじめに」より)
今度、散歩がてら、たんぽぽ公園かサフラン公園あたりで、こっそり「一箱古本市」をやってみようかな。
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