木星








最近、東の夜空に光る木星が気になっている。id:WAKANA-075さんのように天体望遠鏡を持っているなら縞模様もはっきりと見えるのだろうが、手持ちのデジカメの限界を遊ぶように試行錯誤して撮っているうちに、なんとなく縞模様が写っているような写真が撮れた。写真は世界の一瞬を切り取るなんて言うけど、実際にはその一瞬は数百分の一秒という歴とした幅を持つ時間である。ただそこまで短いといわゆるピンぼけやブレが感じられないというだけの話で、夜の天体ともなると、しかも三脚なしという苛酷な状況下では、数十分の一秒でもフレームは大地震のように揺れ、まともに見る、そして写すことはできなくなる。時間のスケールをちょっとずらしただけで、身体はいかに激しく揺動しているか、静止することはできないかということを痛感する。逆に言えば、普段の見る、写すという行為がいかにそれを無視しうる条件下における幸福な行為かということであろう。