ていたらく



いったん散歩に出ると時間を忘れ、帰ることさえ忘れて歩いていることがある。気づいたら歩いて帰る時間がないこともある。そんな時には一番近いバス停まで歩いて、最初にやって来た路線バスに飛び乗って帰宅する。なんという為体。だが、わずか十五分ぐらいの間、車体の横揺れや硬いシートから伝わってくる振動に身を委ねて窓の外を眺めるのも悪くない。天井がガラスならもっといいのに。