ノラや

どうして人間はあんなにかまびすしいのかしら。巡る季節や一木一草に寄り添って静かに生きられないものなの? 憐れね。ほら、そんなことを思っているあいだにも、油断も隙もありゃしない。マサオという人間は私が気づいてないとでも思っているのか、断りもなく、卑怯にも、背後からカメラとかいう冷たい目を向けるんだから、最低。