カエデ葉考




カラコギカエデ(鹿子木楓, Amur maple, Acer ginnala)。2012年9月3日撮影。





イタヤカエデ(板屋楓, Mono maple, Acer mono Maxim.)。2013年6月5日撮影。


こんなことがあるのだろうか? 先日、北海道警察学校の敷地の近く、真駒内川のほとりに立っているカエデの老木に会いに行ったときのことだった。昨年9月に葉の形状が細長く基部近くで三裂しているところからカラコギカエデと同定した老木である。ところが、なんと、今年はカラコギカエデではなかった。カエデはカエデでも、葉は扁平な五角形で、明らかにイタヤカエデの特徴を示していた。一体、どうなっているんだ? 頭が混乱した。何度見ても、どこを見ても、葉はすべてイタヤカエデの葉だった。この老木は、幹が根元近くで大きく二つに裂けたようにも、元々別の株が合体したようにも見える。もしかしたら、イタヤカエデとカラコギカエデが合体したキメラなのかもしれない。何らかの条件の違いで、イタヤカエデの葉をつけるか、カラコギカエデの葉をつけるか、どちらかに決まるということか。しかし、そんなことがありうるのだろうか?