最後の一棟


近所の工事現場からスペイン語の歌詞のラテンミュージックが流れてきた。この小さなラジオから。一瞬、埃っぽいメキシコの路地を歩いた記憶が甦った。





アパート解体現場。最後の一棟の解体が行われていた。向平さんがその様子を眺めていた。「最後の一棟ですね」「ああ」



路上という感覚



苅谷さん不在



帆足さんちのナス(茄子, Eggplant, Solanum melongena)の花



大内さんちのエゾヤマハギ蝦夷山萩, Shrub bushclover, Lespedeza bicolor Turcz.)とシュウメイギク秋明菊, Japanese anemone, Anemone hupehensis var. japonica)。エゾヤマハギは平たい楕円形の果実をたくさんつけている。



武田さんち(T's Gallery)の「魔法のランプ」



「写真を撮らせてもらっていいですか?」とジェスチャーで尋ねると、居間の窓越しに「どうぞ、どうぞ」と笑顔で手を振ってくれた武田さん。愛車の黄色いBeetleのダッシュボードの上には未ペイントのBeetleのモデルカーが大事そうに置かれている。黄色いBeetleそのものがT's Galleryの目立つオブジェであると同時に、その内側にまでT's Galleryの空間は浸透している。さすがに徹底している。武田さんにとって黄色いBeetleはT's Galleryの全空間をコンパクトでムーバブルにした屋台のように体感されているにちがいない。



路上の痕跡