2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧

撮り納め、書き納め

今朝の藻岩山は石狩湾から吹いてくる北風を背にきりっと、晴れ晴れとして見えた。 2006年最後の日、これが藻岩山の撮り納め。 そしてこのブログも書き納め。 お付き合いくださった方々に本当に感謝します。「書けば誰かに届く」(梅田望夫)ことをウェブ進化…

月天心

月天心貧しき村を通りけり(蕪村) 月天心寂しき星を通りけり(蕪山)蕪村の眼を借りて、蕪村の肩に乗って、一句ひねりました。蕪山は「かぶらやま」ではなく、「ぶさん」と読みます。私の俳号です。

いないいない・ばー( "Fort / Da" 、"gone / there")

朝の散歩の行きには、藻岩山は見えなかった。 雪と雲のスクリーン越しに太陽を直視できる。 帰り際、雪は小降りになり、藻岩山の中腹南斜面のゲレンデが白くぼーっと浮き上がってきた。見えるとちょっとほっとする。「いないいない・ばー」を連想する。 「い…

水銀の存在しない世界

「水銀」を調べていて、現在の北海道留辺蘂町にイトムカ鉱山という東洋一ともいわれた水銀鉱山があったことを知った。日本の資本主義史、大資本の発展史の恥部として、北海道の歴史的恥部として語られることも少ない強制収容所「タコ部屋」との関連、「タコ…

バーミリオンとペルシャン・ブルー

副題:水銀と鉄が紙と出逢う本を読むとき、今でもマーカーとして欠かせない道具に雌雄同体の動物のような、赤(バーミリオン)と青(ペルシャン・ブルー)の二色鉛筆がある。 下のちびた短い方は三菱鉛筆製、上はトンボ鉛筆製。色名の活字のフォントが違う。…

消火栓と水蛇

今朝の散歩では、生まれて初めて消火栓の表示板を見た気がした。 雪国ならではの消火栓表示板なのだろうか。目立ちゃいいという発想しか感じられない黄色のペンキが塗られた消火栓自体の上方3メートルくらいのところにある。今までちゃんと見ていなかった。…

架空忘年会@すすきの

はい、札幌の中心街を通り抜けます。汚れたフロントガラス越しですが、本当はもっともっとキレイで薄っぺらですよ。もうすぐ、待望のススキノでーす。 キリンビールでも、ニッカウィスキーでも、お好きな酒を。もちろん、サッポロビールもありますからね。 …

異常気象?

今朝の散歩では昨晩帰省した娘が同行し面白がって写真を撮った。 同じ場所を違う眼が見る。新鮮だ。雪解けは進み、まるで春のようだ。

私の『ウェブ人間論』

ウェブ人間論 (新潮新書)作者: 梅田望夫,平野啓一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/12/14メディア: 新書購入: 17人 クリック: 156回この商品を含むブログ (537件) を見る梅田望夫著『ウェブ人間論』がずっと机上にある。数週間前に新潮社を通して梅田…

FreeMindを使ってみた

どれくらい「自由」なのか確かめてみようと思って、前から気になっていたFreeMindを使ってみた。FreeMind http://freemind.sourceforge.net/wiki/index.php/Main_Page インターフェースはかなり自由な雰囲気である。「ノード」単位のメモや画像がきれいにリ…

Mt.Moiwa in mist

今朝の散歩では、雨の中、シャーベット状になった雪、数多ある水たまりの中を濡れながら、いつもとは反対周りのやや短いコースを辿った。藻岩山は靄(もや)に包まれかかっていたが、なかなか魅力的だった。眼は電線を蜘蛛の巣を払いのけるように藻岩山を見…

unlearn(学びほぐす)

朝日新聞に掲載された、鶴見俊輔さんと徳永進さんの対談が素晴らしい。特に徳永進さんの言うことが素晴らしい。編集の腕もあるだろうが、全部を引用したいくらいだ。私がここ数年断続的に考えてきたというより思い知らされてきてなんとか言葉にできるように…

吉増剛造さんの映画の秘密2

12月22日(金曜日)、「グラヌールの夕べ」で上映された「まいまいず井戸------takeII」も「エッフェル塔(黄昏)」も、programに寄せられた吉増剛造さんの手書きの解説によれば、「一息に7〜8分で収めようとして、撮られています」とある。上映後のコメン…

山神

自宅の裏山、裏丘。 今朝の藻岩山。以前から気になっていた向かって右手、東側のボリュームのある裾野に眼が強くひかれた。何か巨大な涅槃像、いやいや膨大な数のコロポックルでも埋もれているような幻想っぽいイメージが脳裏を掠めた。折口信夫の想像界にお…

2026年問題:人生の記憶と記録

「ライフログ(LifeLog)」という表現にひどく抵抗を覚える。「人生の記録」?私は人生は記録するものではないと思う。人生そのものがつねにすでになんらかの記録をすることであり、そのことを自覚的に生きることだけが重要なのだと考えている。外側からあえて…

ウェブ進化の意味

米国では、ぎょっとするようなタイトルや言葉をがんがん使って、ウェブに関する新しいビジョンの地平をなんとか切り拓こうとする勢いを感じさせる記事や論文が多いのに驚く。「ウェブ進化」、「Web 2.0」が言葉としては少しは定着した観のある日本だが、米国…

Mt.Moiwa@Christmas Day

今朝の散歩では、布教活動に勤しむ人たちを多く見かけた。藻岩山とキリスト教?まさか。 高さ3メートルくらいのところ、横に長く伸びる細い枝に生塵の入った袋がぶらさがっていた。鴉の仕業に違いない。 散歩の復路北方。車道と歩道に積もった雪はその境界…

目覚めたら、積雪20センチ

なぜか早くに目が覚めた。外を見るとしんしんと雪が降っている。すでに20センチちかく積もっていた。二度寝するには頭が冴え過ぎていたので、前エントリーを書いた。吉増剛造さんの衝撃的な映画について後で色々と思い出せるように、思いついたことのつなが…

"Nearly Stationary":吉増剛造さんの映画の秘密1

2006年12月22日夕、私は吉増剛造さんの手になる二本の映画を観た。映画、でも、それらは映画の常識をことごとく剥ぎ取るような生々しくエロティックでさえある生の具体的な記録であった。身体移動と停止(「まいまいず井戸(Tornade Song)------TakeII」7分05…

日常紀行(travelogue)と人生の記録(lifelog)

紀行は、場所の事実について創作や潤色ということはしないのが鉄則です。<場所>つまりどこそこの特定の土地、これにはたましい(精霊です)があるんです。地名の記述は旅人にとって、詩心そのものでしたでしょう。自分の気持ちのすべてを旅人は、そこの土…

カエルヤに行った

朝の散歩。家を出たときには、空気がかなり温(ぬる)かったのに、途中から気温がぐんぐん下がり、3、40分の間におそらく4、5度下がったのではないか、小雪が舞い始めた。 昨晩のグラヌールの夕べで配られた手作りの味のあるprogram。心と土地の表層を裏側か…

北辺雑話

藻岩山が電線にぶらさがっていた。 裸の枝振りに惹かれた。 「人力検索」。見つかったかな? 今日は夕方からここ、 北大の遠友学舍を舞台に、同僚の石塚純一・千恵子夫妻の尽力で、この上なく素晴らしい僥倖、お土産に満ちた会「グラヌールの夕べ」が催され…

検索とは思考である

昨日のコメント欄で、9君が面白い意見を書いてくれた。 人それぞれの持つ思考や疑問をその人の価値観(その人の主観?)込みでダイレクトに、つまりその人に合ったレスポンスをしてくれる検索が出来たらなぁ・・などと漠然と考えていて、しかしながら脳と検…

私はなぜジョナス・メカスに惹かれるか

私がジョナス・メカスに惹かれ続けているのは、彼の非商業主義的映画、いわゆる独立映画製作の活動が日々の生活と地続きの膨大で断片的な記録の偽りや虚飾のない部分だからである。世界中の志の高い人たちがジャンルの垣根を超えて、メカスさんの元を訪れ、…

メタ書籍検索エンジン:想-IMAGINE Book Search

私のネット生活というか検索生活はまだ未熟でちゃんと整理されていない。どこかちゃんと整理したくない気持ちも働いていて、検索による「意外な出会い」を求めるロマンチックなヤワなところがある。非定期的にある程度絞られたターゲットを狙うとき、例えば…

フォークソノミーにおける「信頼性」:美崎薫氏のアウラリー報告

美崎薫さんがMYCOMジャーナルに興味深いレポートを書いている。 ICADL2006 - アウラリー: フォークソノミー的「成長するメタデータ」 (1)文化財コンテンツ管理「アウラリー」 http://journal.mycom.co.jp/articles/2006/12/19/icadl1/ (2)タグづけの限界/可…

Mekas launches a yearlong film-a-day series

2007年は嬉しい年になる。ジョナス・メカスさんが自身のウェブサイトに元旦から毎日一本の短編(a new poetic short)を、一年間365日間アップし続けるという。iPodで見られるデジタルビデオ作品だ。凄い!!! Wired Newsで知った。 Short Films From a Lon…

藻岩山、Mont Sainte-Victoire

毎朝、藻岩山がどう見えるか、その印象で、その日一日のコンディションがだいたい分かる。肉眼での見えは毎日変化する。そして、写真はもっと違って見える。ちょっとした光量の加減で、別の風景に見える。 不図、セザンヌが故郷南フランスのエクス=アン=プ…

検索とは何か

ジョナス・メカス(Jonas Mekas)を、いつもするように各種検索エンジン(メタ、応答、タグ等々)を使って検索した。正確なところ、私は何をしていたのか、と考えていた。検索とは一体何なの?ジョナス・メカスを検索するとは一体どういうことか?私は何が知り…

道と電線

藻岩山へ向かう二本の道。朝の散歩の往路と復路。 今朝は電柱と電線がなければ、どんなに視界はすっきりするだろうとやや強く感じた。肉眼では見ないようにすることがいくらでもできる。そのようにアングルを決め、フレームを切ることはできる。そうしない私…