ガガイモの種髪


ガガイモ(蘿藦/鏡芋/芄蘭, Milkweed, Metaplexis japonica)。種子から分離した種髪を集めたところ。


ガガイモの種子と種髪は絶妙に接合していて、種髪の根元を軽く引っ張ると、プチッときれいに取れるようになっている。そうして集めた種髪は綿飴(綿菓子)のような質感でキラキラと光を反射し、捨てるのがもったいなくなる。昔の人はそれを綿の代わりに針刺や印肉に用いたという。

種子ニ白色ノ種髪ヲ有シ、風ニ従ヒテ飛ブ。種子ノ白糸ハ綿ノ代用トシ、針挿・印肉ニ用ヰラル。

 牧野富太郎『牧野日本植物圖鑑』(北隆舘、昭和32年増補版)の「ががいも(蘿藦)」の項より