iPhone用のアプリ「645 PRO」の「T3(classic medium-grain medium-contrast monochrome)」モードで撮影。
植物図鑑では香りに関する記述がないことに不満を漏らしたばかりですが、札幌で今次々と花開き、周囲に甘い香りを強く発散しているハリエンジュ(ニセアカシア)の花について、牧野博士は「初夏ノ候、白色ノ蝶形花ヲ総状花穂ニ開キテ下垂シ、芳香アリ」(『牧野日本植物圖鑑』北隆館、昭和32年、31版、増補改訂版、421頁)と書いていることに気づきました。「芳香アリ」の一言だけですが、嬉しくなりました。でも、桐の花の説明に「芳香アリ」と書かなかったのはやっぱり不満です。おそらく、桐の花の香りは鼻を近づけなければ感じられないほど弱いからだとは思いますが、ニセアカシアがやや甘ったるい素朴な香りだとすれば、桐は上品な香りだと思います。