何のための書籍電子化なのか?

「simpleA」でややあきれ気味に報告されているわが国の書籍電子化動向をたいへん興味深く読んだ。

そしてすぐに、先頭をひた走る米国どころか、中国にも、東南アジアの国々にも「遅れ」をとっている日本は、「simpleA」で予想されているように、いずれ「追いつき、追い越せ」モードに入るのだろうが、本当にそれでいいのだろうか、という疑問が湧いた。コンセプトはないの?

さすが、注*2で「全く別の方向」が示唆されていたので、「simpleA」の論調には安心した私は、しかしながら、日本の動向にはますます不安になってしまった。

むしろ、「書籍の電子化路線には乗りません。〜をします。なぜなら、〜。」くらいの論をしっかりと立てられる人が国家プロジェクトを牽引するようでなければ、非常に心もとない。そう表明する私の立ち位置はかなり微妙ではある。

その意味で、注*2で予告された「全く別の方向」での話が非常に楽しみである。


続けて、「外部記憶」で紹介されているKevin KellyがAds for Adobe PDFを使って「ドキュメンタリー動画のレビューをまとめた自著「True Films 」の version3.0 をPDFの電子ブックでフリーダウンロードできるようにした」という記事を興味深く読んだ。

早速ダウンロードして見たが、日本語版Adobe Readerではやはり広告は表示されない。masayukiさんが書いているように、英語版でなきゃダメみたい。

そして、Kevin Kellyのことを書いた微かな記憶が浮かんできて、ブログ内検索したら、なんと「グーグルが本の電子化で狙う「うまみ」の正体は」が出てきた。驚いた。さすが「外部記憶」だと思った。私にとっての外部記憶としても機能してしまった。(もしかして、masayukiさんは確信犯?)