雨の朝、世界は悪くない



小雨の中、傘をもたずに、家を出る。風もなく、寒くはない。曇り空の下、雨に濡れた植物たちはしっとりと落ち着いて美しい。道端のスゲ(菅, Sedge, Carex)の仲間たちも雨の雫を宝石のように纏っていた。サフラン公園の藤棚のフジ(藤, Japanese wisteria, Wisteria floribunda)も昨日とは別物に見えたほどだった。雨の朝は、水分を多く含んだ大気が特別のレンズのようになるのかもしれない。