商店街の神樹








西屯田通を歩いている時だった。一際高く聳える樹が見えた。近づいてみたら、なんと神樹こと、ニワウルシ(庭漆, Tree of Heaven, Ailanthus altissima)ではないか。商店街にこんな神樹が刈られずに残っていたとは。驚喜した。古い木造家屋が緑に埋もれていた。庭に神樹が高く聳え、山紅葉が建物を半ば覆い隠し、壁には蔦が這う。商店街のど真ん中に小さいけれども深い森が存在し、そこで木の家もまた、木々と同じ時間を生きていた。その家は木造の概観はほぼそのままに、内部を改装してレストランを営業しているようだった。パトリック・ブランも喜びそうな空間だ。神樹を見上げているちょっとの間に、自転車が三台樹の下を通り過ぎた。


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