日曜日の昼の散歩


ゴジュウカラ(五十雀, Eurasian nuthatch/Wood nuthatch, Sitta europaea)がすぐ目の前に飛来した。距離にして数メートル。ある民家の板塀の向こう側の低木。こんなに間近に見たのは初めてだった。非常に警戒心が強く、こちらのちょっとした動きにも敏感に反応して動く。幹を逆さになって降りたかと思うと、地面に降り立ち、こちら側に出てきた。この直後にどこかへ飛び去った。



まだヒマワリ(向日葵, Sunflower, Helianthus annuus)の花が咲いている場所がある。大半は花は落ち首をうなだれ、種が落ちそうな状態だ。


大好きな「路地階段」は健在だった。

アメリカフヨウ


いつの間にかアメリカフヨウ(亜米利加芙蓉, Common rose mallow, Hibiscus moscheutos)の花も終わっていた。遠くからでも目立つ大振りの濃いピンクの花(→ 写真)を重たそうにつけていた。果皮が裂けて、中から白い種がのぞいていた。昨年まではこの場所ではダチュラの黒い種にカメムシが群がり恍惚となっていたのだった。

デザイナーの底力

原研哉さんを知っていますか。近年デザイン、情報デザインについて語る多くの人が必ずと言っていいほどその仕事や著作に言及するグラフィックデザイナーです。例えば、棚橋 弘季さんのブログを覗いて見て下さい。

原研哉さんのプロフィールとデザインの仕事の詳細についてはこちらを。

その原研哉さんは『デザインのデザイン』(岩波書店、2003年)の中でデザインについてこう書いています。

デザインは単につくる技術ではない。...。むしろ耳を澄まし目を凝らして、生活の中から新しい問いを発見していく営みがデザインである。人が生きて環境をなす。それを冷静に観察する視線の向こうに、テクノロジーの未来もデザインの未来もある。(26頁)

デザインのデザイン

デザインのデザイン

これだけでは抽象的でピンと来ないかもしれませんが、原さんは「ごく身近なもののデザインを一から考え直してみることで、誰にでもよく分かる姿でデザインのリアリティを探る」(27頁)試みとして2000年に『リ・デザイン------日常の21世紀』という展覧会を企画し開催しました。「リ・デザイン」とは要するにデザインのやり直しです。随分好評だったその展覧会はその後世界の各都市を巡回し、予想を超える大きな反響を呼んだそうです。

『リ・デザイン------日常の21世紀』展は、「具体的には、32名の日本のクリエーターに、極めて日常的な物品、たとえばトイレットペーパーや、マッチのような身近な物品のデザインを提案し直してもらった」(30頁)ということでした。面白そうでしょ。実際に面白いです。『デザインのデザイン』の第2章ではそんな「リ・デザイン」の6つの事例が丁寧に紹介されています。非常に感心させられるものばかりです。目からウロコが落ちます。デザインとはこういうことなんだなあと納得できます。デザイナーの底力のようなものを感じさせられます。

それら6つの事例はこうです。

坂茂とトイレットペーパー
佐藤雅彦出入国スタンプ
隈研吾ゴキブリホイホイ
4面出薫とマッチ
5津村耕佑とおむつ
深澤直人ティーバッグ

なお、本文でも要領よく紹介されている6名の「リ・デザイナー」のプロフィールと仕事の詳細は以下のリンク先を参照してください。

坂茂(建築家)

佐藤雅彦(メディアクリエーター)

隈研吾(建築家)

面出薫(照明デザイナー

津村康佑(ファッションデザイナー)

深澤直人プロダクトデザイナー