大人の振る舞い方について

前々エントリー「屑の叡智」に、梅田さんが俊敏にトラックバックしてくださった。
Web 2.0の踊り場について」
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20070106/p1

これはやや舞台裏話めくが、私は梅田さんの「Wisdom of Crowds(群衆の叡智)」元年を一読して「踊り場」という言葉に異様な印象を受けたのだった。全く違った文脈で「踊り場」という言葉には個人的な思い入れがあったということもあるが、それ以上に、梅田さんらしくない言葉だと感じたのだと思う。そして、そこに何かあるに違いないと感じたのだった。案の定、そこに「群衆の叡智」に関する最も火急の問題意識があった。

そういう状況で、大人は何を語り、どう振る舞えばいいのか。
ある国や会社や地域がイノベーションを生みやすい社会・組織になっているのか、そうでないのかは、たとえば現在のWeb 2.0みたいな状況における「大人の振舞い方」によって規定されてくるというのが、僕の仮説であり問題意識なのである。

この大きな問いに関連するのだが、「踊り場」という言葉の使用と同時に私が驚いたことがあった。それは梅田さんが、「はてなセリフ:書き初めくん」を多分本当に面白がって使っていたことだった。私はその「面白がり方」に実は感動していた。それで、前々エントリーで明示的には書かなかったが、私も見習って「はてなセリフ:書き初めくん」を使わない訳にはいかない気持ちになったのだった。

一人のモーツアルトの陰には何人ものモーツアルトがいる(ちょっと違うかな)のと同じでひとつの大きなイノベーションの陰には数多くのイノベーションが支えるように存在するはずで、「はてなセリフ:書き初めくん」はそのようなイノベーションのひとつにちがいないのだと思う。そういう若い人たちが繰り出すひとつひとつのアイデアを尊重して、面白がって、できれば実際に使ってみて、感想を語ることが、「そういう状況で、大人は何を語り、どう振る舞えばいいのか」に対するひとつの答えだと思う。

実は、つい先ほど、増井雄一郎君が「こんなの作りました」と知らせてくれた「ブックマークしたページの内容からも検索できるサービス」(まだ「超α版」ということですが)を使ってみて、使い勝手などについてメールのやりとりをしたばかりだった。
http://bkmk.jp/