ジョナス・メカスによる365日映画、6月、158日目。
Day 158: Jonas Mekas
Thursday June 7th, 2007
3 min. 14 sec.
On a visit to Girona,
Spain, we stumble
on a surprise --
a John Lennon
Garden .Music by
Dalius Naujo.
スペインの
ジローナを訪れた
ときのこと、
われわれは不意打ちを食らった…
なんとジョン・レノンの庭があった。
音楽はダリウス・ナウージョ。
一昨日のカプリ島訪問と同じ時期のようだ。セバスチャンと歳の離れた姉がちょっとだけ写る。場所はおそらくジローナの旧市街。いかにも中世風の城壁、ロマネスク様式の建物が見える。メカスはそれと分かる目印を一切写さないが、おそらく旧ユダヤ人地区だろう。三人はそれほど高くない丘の上にいる。すぐ下を狭い石畳の道が通じている。メカスは子どもたちを置いて、一人で半ば崩れた石の階段を昇り、古びた城壁に沿って進む。すると、なんと石を積み上げた壁には、「ジョン・レノンの庭」というプレートが掛けられているではないか。そこはかつては美しい庭であったように見える。今はもう長い間放置されたままで、草木が生い茂った廃庭である。しかし、カメラは往時の痕跡を探すかのように動く。一瞬、現在よりもかなり若いメカスの非常に厳しい表情が写る。
最後に、どこに続くのか不明の細い回廊が写る。
スペインのカタルーニャ地方（Catalonia）のジローナといえば、12世紀、中世ヨーロッパにおいてもっとも重要なカバラ（Kabbalah）の拠点のひとつだった。ユダヤ人（Jew）たちは15世紀にはスペインから追放されたが、ゲットー（Ghetto）跡はよく保存され、今日観光名所になっている。
