蝉の抜け殻


東京で大学受験する次女を新千歳空港に送る。千歳は快晴だったが、東京の雪のせいで一時間余り遅れて出発した。

土産物屋で、まりも(毬藻, Marimo, Cladophora ball, Lake ball, Moss Ball, Aegagropila linnaei)の水槽が目にとまる。思わず「まりもの育て方」を書いた説明を読んでいた。

なだらかな稜線を描く樽前山Mount Tarumae)、そして尖った風不死岳(ふっぷしだけ)が駐車場からうっすらと見えた。

帰宅途中、札幌市豊平区西岡から南区真駒内に抜ける山道の登り際にポツンと建つ背後に松林を控えた小さなレストラン"Sale e Pepe"(「塩と胡椒」という意味)で昼食をとる。初めて立ち寄った。ご夫婦でやってらっしゃるお店のようだった。ご主人が厨房で料理する音が心地よく聞こえてきたが姿はついに見なかった。私はペスカトーレ、妻はボンゴレビアンコ。生ハムと野菜の前菜、食後のコーヒーが付いて千円と少し。ランチとしては高めだが、どうも「ランチ」というカテゴリーではないようだった。時間に関係のない「セット」というか「簡易コース」という設定のようだった。なかなか美味かった。

日曜日の昼飯時にはちょっと早かったせいか、他に客はなし。貸し切り状態。私は窓越しに松林の写真を撮って遊んだ。

いちばん手前の木の幹になんと蝉(Cicada)の抜け殻を発見した。真冬に見たのは生まれて初めてだ。幼い頃、蝉の幼虫を何と呼んでいたか思い出せなかった。妻も給仕役の奥さんらしき人も分からなかった。

を見ると、北海道には「モズ、ダンゴゼミ、ドンコ、ガミ、ガニゼミ」などの呼び名があるようだが、私が子供の頃に使っていた名前とは違う気がする。「ゴロ......?」思い出せそうで、思い出せない。