ノラニンジン、ヘラオオバコ、バイカウツギ

道端などに逞しく繁殖するいわゆる雑草が好きだ。こんな「雑草」の定義がある。

雑草(ざっそう)とは、人間の生活範囲に、人間の意図に反して繁殖する植物のことである。
雑草 - Wikipedia

「人間の意図に反して繁殖する」。いいねえ。


昨年から注目しているノラニンジン(野良人参, Wild carrot/Bishop's lace/Queen Anne's lace, Daucus carota)。ヨーロッパ原産の帰化植物(1年草)で、昭和の初めにはすでに見られたという。今では全国に広がっている。野菜のニンジンの野生種といわれる。

ヘラオオバコ(篦大葉子, Plantago anceolata)。ヘラオオバコもヨーロッパ原産の帰化植物(多年生)。江戸時代にはすでに見られたらしい。丈夫な根を張るので刈り取りには強いが、踏みつけには弱いらしい。同じ仲間のオオバコ(大葉子, Plantago asiatica)との違いが面白い。オオバコの方は茎が地中に埋まっているので踏みつけに強く、人などがよく踏む道路脇などの場所に生えるが、逆に踏みつけが弱い場所では、高くのびる性質を持たないので、他の草に負けてしまうらしい。雑草も大変だ。

意外な場所に見たことのない真っ白な花をつけた低木があった。花びらが四枚。バイカウツギ(梅花空木, Philadelphus coronarius)だった。花のかたちが梅に似ているウツギという意味らしい。