塚本さんから大根菜と廿日大根をいただく


大根菜を収穫する塚本さん



ハツカダイコン(廿日大根, Radish, Raphanus sativus var. sativus


一週間ぶりに散歩する町内の自然の景色はがらりと変っていた。中国に発つ前にはまだ裸の枝を晒していた木々も新緑に覆われていた。道端や空地ではマーガレットが風に揺れ白い波を立てていた。大連でも見かけたニセアカシア(ハリエンジュ)の白い花も揺れていた。ご主人を亡くして三カ月経つ塚本さんが畑に出ていた。隅っこに咲く薄紫のアヤメの花が目にとまる。「塚本さーん」声をかけた。「あら、しばらく見なかったわね」「ちょっと出張で、留守してました」「あら、まだ仕事しているの?」「あ、はい、これでもまだ、、」「ちょうどよかったわ。大根菜をさしあげたいと思っていたのよ」「大根菜ですか。どうやって食べたらいいですか?」「みそ汁とか、奥さんが知ってるわよ。ほら、持って行きなさい」「どうもありがとうございます」「それから、これも」「これは、、」「ハツカダイコンよ。ラディッシュって言ったかしら。サラダにするといいわ」「そうですか。いやあ、こんなにたくさん、どうもありがとうございます」そういうわけで、今朝は大根菜と廿日大根を左手に持って散歩から戻った。