Art Form in Nature:ダンスと蕾


URFORMEN DER KUNST WUNDERGARTEN DER NATUR (Art Forms in Nature)
Art Forms in the Plant World: 120 Full-Page Photographs (Dover Pictorial Archive)
Natural Art Forms (Dover Pictorial Archive)
Alphabet der Pflanzen



ナツツバキ(夏椿, Japanese stewartia, Stewartia pseudocamellia)とムクゲ木槿, Rose of Sharon, Hibiscus syriacus



アメリカフヨウ(亜米利加芙蓉, Common rose mallow, Hibiscus moscheutos



ウド(独活, Udo, Aralia cordata



ハナツリフネソウ(花吊舟草, Poor Man's Orchid or Balfour's touch-me-not, Impatiens balfourii



ギボウシ(擬宝珠, Plantain lily, Hosta



オオウバユリ(大姥百合, Giant lily, Cardiocrinum cordatum var.glehnii.

(人間によって)造り出された形はみな、その原像を植物世界のうちにもっている。それどころかダンス、すなわち芸術と化した人間の肉体さえもが、ある蕾のうちに己の比喩を見いだしている。…ダンスは、自然の出来事の時間的経過と結びついており、肉体は規則的に、正確に定められたリズムで、運動を表現する。この運動が繰り返されることではじめてダンスは芸術となる。ダンスというものは、持続させることのできない身振りを、たえず新たに行なうことにより、それを展開の流れから引きずり出さねばならない。そして植物の蕾が、あの永遠なる形、生気を与えられた肉体の比喩だとわれわれには見える形を、繰り返し取り、しかるのちにさらに花開いてゆくように、ダンスは魂の表現を定着し、それによってこの表現を、時間に満たされた大気圏である芸術の領域に近づけるのである。

 ヴァルター・ベンヤミン「カール・ブロースフェルト『芸術の原形』への序」(『図説 写真小史』ちくま学芸文庫、128頁〜129頁、asin:4480084193


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