金澤夫妻と話す


シラカバ(白樺, Japanese White Birch, Betula platyphylla var. japonica)の影



エゾノシモツケソウ(蝦夷下野草, Filipendula yezoensis



コスモス(秋桜, Cosmos, Cosmos bipinnatus



エゾノコリンゴ(蝦夷の小林檎, Manchurian crab, Malus baccata var. mandshurica



ホップ(西洋唐花草, Hop, Humulus lupulus



ダリア・ミッドナイトムーン(Dahlia pinnata. ‘Midnight Moon’



オオアワダチソウ(大泡立草, Goldenrod, Solidago gigantea var. leiophylla



アメリカフヨウ(亜米利加芙蓉, Common rose mallow, Hibiscus moscheutos



サフラン公園の東屋にて



東屋でひと休みしていたら、顔見知りの金澤さんが暑いわねと言いながらやってきた。まともに話すのは初めてだった。この土地にやってきて早33年。ずいぶん変ったわ。



ご主人もすぐ後からやって来た。お二人は毎朝一緒に散歩なさっている。いろんなことを話した。大連やノモンハンが話題にのぼった。私が先日大連に行ってきましたよと言うと奥さんの目が輝いた。色んなことを次々と思い出したようだった。大連は綺麗な街だったわとしみじみと何度も言った。お二人の言葉の端々から戦前戦中戦後を生き抜いてこられた生き証人としての歴史的実存の重たさのようなものを感じると同時に、まるで「アカシヤの大連」のような小説の登場人物に出会ったような錯覚に陥りかけた。*1



バラ(薔薇, Rose, Rosa



オオハンゴンソウ(大反魂草, Cutleaf coneflower, Rudbeckia laciniata



ツユクサ(露草, Dayflower or Widow's tears, Commelina communis

*1:数日後に再会した金澤さんは「不思議な縁ねえ」と何度も言った。金澤さんは戦前に父親の仕事の関係で大陸に渡り、旧満州国の首都である新京(現在は長春市)に暮らし、牡丹江高等女学校を卒業した。「サザエ食品」の会長である野村とみさんと同級生だった。室蘭に引き揚げ後は、丸井今井に勤めた。私が室蘭に生まれ育ったことも金澤さんにとっては「不思議な縁」である。その室蘭店が今年の初めに閉店したことに象徴される室蘭の「斜陽」を金澤さんは嘆いていた。